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2011年12月28日 (水)

12月 霧 気温は上がったり下がったり

 一面を霧が覆っていた。
 昨日の気温は14℃、そして今朝は4℃。
 なるほどな、と思う。

 パリ地域は盆地。南側から北へセーヌが貫き、東から注いでくるマルヌ川もある。

 マルヌは大きな川で、パリの東部にあるディスニーランド・パリの接する駅をマルヌ・ラ・ヴァレという。その地域が駅名の由来で、辺りが一帯が谷に当たっている。

 谷と言っても険しくそそり立った断崖絶壁が連なっているわけではない。航空写真で見て、なるほど川の浸食作用でこういう地形になったのかと漸く分かるほどのものである。

 前日暖かかったところへ急に寒気団が来たり、放射冷却で未明の気温が一気に下がった時に、水分のある地域で霧は発生する。

 霧は秋の季語なのかなあ。

秋霧の立ぬる時はくらぶ山おぼつかなくぞ見え渡ける

初雁のくもゐのこゑははるかにて明方ちかきあまのかはぎり

 でも、「冬景色」という歌にも、霧は出てくる。

さ霧消ゆる湊江の
舟に白し朝の霜
ただ水鳥の声はして
いまだ覚めず岸の家

烏啼きて木に高く
人は畑に麦を踏む
げに小春日ののどけしや
かえり咲の花も見ゆ

 閑話休題。

 セーヌ川からのぼり立つ霧でパリは覆われるのだが、パリ圏を東に抜ければマルヌ・ラ・ヴァレ地域に入り、遙かに広がる畑から前日に暖められた農地一帯の、普段は見えないはずの水蒸気が、寒気に触れて、その姿を人目に現しながら更に一帯を覆い尽くす。

 高速道路では本来危険に感じるべき、二百メートル先が見えない霧なのだが、流れ来たり流れゆく景色がソフトフォーカスのようで美しい、と愛でることができるのは、クリスマス休暇に入り、通勤車が少なくて道に多少余裕があるせいだろう。

 道路脇に設置された街頭が白色水銀灯でなくオレンジのナトリウム灯なのは、故あることなのだと、こういう場面に立ち会った人ならすぐに胸落ちできる。
 以前に書いたことがあったかどうか、四半世紀前のフランス車のヘッドライトの光線は、皆黄色だった。そういや、あの頃、霧に覆われたパリの街を結構走っていたような記憶がある。

 深い霧の中のドライブは、道路の、そのつい先が見えない、雲の中を押し分けて走っているような感覚に陥る。

 昼食時、更に霧の深い田舎道で、思い切りアクセルを踏み込んでみたぼくであった。

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