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2012年10月

2012年10月29日 (月)

電子書籍

 利に聡いはずの日本人なのに、何故電子書籍を積極的に普及させようとしないのだろう。

 ぼくは本フェチだから紙の書籍が無くなっては困るのだが、出版社の側から見ればこれほどありがたい仕組みはないだろうに。

 先ず、輪転機を動かす必要がない。この利点はとんでもなく大きい。

 チラシやカタログのコストは、流通経費を除けばこの一点に集中する。電子出版に特化するなら、印刷機を置く場所も不要。

 次に、中継ぎ店と小売りへの輸送経費が不要になる。自動的に彼らへの取り分も考えなくて良くなるから、トータルコストは下がる。

 出版元で在庫しなくて良いだけでなく、小売店からの返本もなくなる。返本が無くなれば、それを処理する費用も不要になる。

 誤植や間違いがあれば、即座に改訂できる。改訂版を購入者に無料で提供すれば喜ばれる。

 供給側にとってはよいこと尽くめ。

 利用する側から見れば、

 分厚く重たい本を小脇に抱えて持ち帰らなくても良くなる。
 でも、ね、これはこれで、本好きには結構快感だったりする。

 そもそも、この本はどれくらいの分量なのだろうという目安は、本屋に行ってその分厚さを見ればほぼ分かるのだが、電子書籍では分からんだろなー。

 何だか話題になってるから「カラマーゾフの兄弟」でも読んでみるかとダウンロードしてみたら、いつまでも延々と終わりがなくて怒り出す奴も出てくるだろう。

 分厚い本というのは、栞を挟むたびに「ああ、オレはここまで読んだんだ」という達成感を与えてくれると共に、「そろそろ場面展開がある頃ではないか」などという、推測の楽しみをも与えてくれるものなのである。

 酔っぱらって帰途に就くおとーさん達は、電車待ちの間についつい暇潰しの週刊誌を買ったりなんかするが、その購入動機がムフフグラビアがお目当てだったりすると、電車の中ではちょっと周囲の目を気にせねばならないから、あんまりおおぴらに広げたりはできない。

 しかーし、電子書籍なら、画角を絞ることで横に座っている人から自分が今見ている画像なりなんなりを見えにくくすることだってできる。

 これは朗報かと思いきや、駅の売店がみーんな電子書籍になってしまったら、幾つかの週刊誌をぱらぱらと見比べることができなくなってしまう。”ベスト・チョイス”を探すおとうさんたちには、ちょっと悲しいもんがあるかもしれない。

 いろんな強みを持っている電子書籍ではあるが、ぼくら日本人にとって弱点がないわけでもない。

 今の電子機器では、全ての漢字を表示できないのだ。

 今のOSでは日本で使われている漢字を全て表示できないことに気付いている方は少なくないはず。新聞雑誌記事で固有名詞を現す際に「金へんに○○」みたいな書き方がしょっちゅう出てくる。

 漢字表現の多様性も、PC普及期にmicrosoftのWindowsではなくTRONを採用しておけば随分楽になったはずなのに、米国政府の恫喝にあって尻尾を巻いた日本政府は、日本国学校教育でそれまで計画していたTRONの採用を切り捨てた。

 折り曲げて読めないとか機器が重いという弱点もあるが、これらはいずれ解消されていくだろう。

 でも、紙の書籍と並行しながらヘンに電子書籍が普及していけば、その間印刷書籍はますますコストが上がっていくだろうから、ぼくみたいな旧タイプの人間にはたいそう辛いことになりそうだ。

 紙フェチのぼくはあくまで印刷物の方が好き。

 ただ一点、これがあれば電子書籍を受け容れてもよいかなとも思う。

 それは、書き込みとマーカー。

 本を読みながら、自分の思いついたことを自由に書き込み、マーカーを引き、後刻それらを自由に引き出しながら、更に書き込みができるのなら、これはありがたい。

 印刷された本を読みながら、手元のPDAだかなんだかに書き込みができるなら、本を汚さなくて済む。

 ~ん、ぼくの発想は、結局紙フェチから抜け出ていないようだ。

 

 

 

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2012年10月27日 (土)

パリのらーめん屋

 オペラ・ガルニエからカプシーヌ通りを西へ、Grand Cfeの端っこまで行くと、通りを挟んだ向こう側にOPERA MANDARINという中華料理屋があり、そのすぐ脇に「ラーメン」とだけ書かかれた素っ気ない看板が見える。

 店の名は忘れたが、ここのラーメンは悪くない。

 いわゆる日本飯屋街からは少し離れてるし、何より間口が狭いので、そのつもりで探さないと見落としてしまうだろう。

 

 

 

 

 

 

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2012年10月26日 (金)

ジプシー スリ

 パリ周辺地域でジプシーの子供を中心とした窃盗団の首謀者が五、六人逮捕されたというニュースを見たのは一ヶ月ほど前だったろうか。

 そういう集団の存在は四半世紀以上前から聞いていて、今まで何してたんだろうとも思わぬでもないが、けーさつも他にやることは一杯ある。狙われるのはどうせ観光客なんだから、ね。

 それら首謀者の内の一人がルーマニアに構えている家。

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 隣人はどういう人かとインタビューされたオバハンは、「さーねー、いっつも留守にしてるよ」と言ってた。

 スリと言えばなんだか特殊な場面だけを思い浮かべるかもしれないけど、

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 むしろこんな単純な手口の方が多い。

 こんなターゲットなんて、掃いて捨てるほどいるもんなー。 

 ご用心。 

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2012年10月25日 (木)

煙のでない煙草

 煙草は惰性で近所のコンビニで買っていたのだが、最近会社の近くのたばこ屋の愛想がよいのが分かり、購入先を鞍替えした。

 今日もふらりと入ってマイルドセブン、ワンカートン。そこで止めておけば良かったのに陳列ケースの奥にある「無煙たばこ」というのが目にとまり、「これ、なーに?」と聞いてしまった。

 店のおばちゃんが実ににこやかに「これ今売れてます。煙が出んから会社の中でも吸えるし、ANAもOK」と言う。「ANAだけ?JALは?」と、よせばいいのにまた質問してしまった。「JALは交渉中でもうじき許可されると思いますよ」だと。

 商品名は「ZERO STYLE」。
 カートリッジが二本入って410円。新しいものに弱いぼくであるからして、勿論試しに買ってみた。

 家に帰ってさっそく試飲してみたら、なんじゃ!こりゃぁ!スカスカの香りが出てくるだけじゃねーか。
 即座に普通の煙草を取り出した。

 フランスでも「電子煙草」なるものが出回っているそうな。滞在中には気が付かなかった。

 こういう風に液体を入れるらしい。

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 ニコチン入り、ニコチン無しだけでなく、ミントの香りとか、いろんなフレーバーがあり、そこまでは理解の範囲内ではあるが、

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 ココア味とかコーヒー味なんてのも。

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 そんなんですむなら、わざわざこんなもの買い求めずとも、飴でもしゃぶっときゃいいのに。

 

 

 

 

 

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2012年10月24日 (水)

革と化繊

 化繊の鞄を長期間使い続けると衣服の擦れた部分がてかてかに光ってくると聞き、即座にそれまで愛用していた機能的な化繊の鞄を捨てて革製に乗り換えた女性がアナウンサーだったのかジャーナリストだったのか、もう覚えていない。

 よしんばそれが吉永小百合であろうと櫻井よしこであろうとAKB48の誰かであろうと、ぼくにはどうでもよいことである。(これらの人たちではなかったけど)

 その話を読んだ時、ふーん、そういう視点もあるのだなと改めて感心した。

 石油由来の化繊製品は好みのままに機能的なものが作れる反面、コンクリートの建物と同様、使用を開始した途端にすり切れ古ぼけ始め、挙げ句の果て、どこか一ヶ所が駄目になると捨てざるを得なくなってしまうことが多い。

 革製品は使い込めば、それは勿論汚れも付くし古びていきはするのだが、石造りの建築物と同じく、ぴかぴかの若さを失うのと引き替えに年輪を吸い込み歳年相応の風格を醸し出していくだけでなく、度重なる修復にも耐え得る。

 この違いはどこに由来するものなのだろう。

 フランスの高級皮革製品はもともと馬具から出発している。ファッションでそうしょっちゅう買い換えるものではなく、長期間使い続けられることが肝要であった。

 皮革製品というのは使い続けらることが念頭に置かれ、工業製品は売るためだけに作られているという出自の違いからなのだろうか。

 皮を剥ぎ取られる牛や豚の身にもなってみろという動物愛護者の声にそっぽを向く気はないが、利権争いに巻き込まれて地下深く吸い込まれていった何百万人もの無辜の民の血が怨嗟の圧力で噴出させているかの如きアブラの方がより博愛的だと思えと言われても。

 けど、まあ、小賢しい理屈とはじぇんじぇん別の次元で、小市民にはお財布の事情というものも厳然としてあるわけであるからして、取り敢えず見掛けが一桁安い化繊製品の方に自ずと手が伸びるのもやむを得ぬ仕儀ではござらぬか、なあ、ご同輩 (・・*)ゞポリポリ

 

 

 

 

 

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2012年10月23日 (火)

made in france を買おう!

 経済危機のさなかにあって、そのようなスローガンが出るのは当然。

 で、Parisien(magazine)がmade in Franceを検証するてな記事を載せた雑誌の表紙がこれ。
 但し、左右の価格はテレビ局FR2がテレビ放映用に貼り付けたもの。

Maide_in_france

 コメンテータは「どれも高いじゃないか」。

 更に、

 はい、このシャツはフランス製と表示されてますが・・・

Maide_in_france_2

 生地も縫製もトルコなんですねー

Maide_in_france_3  

 フランスでは、マークを入れるだけ。

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 つまり、45%だけが「フランス産」なんですねー。

Maide_in_france_4  

 価値にして五割以上がフランス産のものをmade in Franceと言えるわけですが・・・

 車でこれを達成しているのは唯一、皮肉なことに、トヨタのヤリスだけなんですねー
 (この事実は既にご報告済み)

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 対して、ルノーCLIOはトルコで、プジョー208はスロバキアで作られてるんですねー。

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 さーて、made in Franceの隆盛なるか?とはこのコメンテーターは言わなかったが、論調は「ダメじゃん」。

 しかしながら、一方では意欲的なベンチャー企業が幾つもできてきている。全てがものになるとは言えないが、フランス人の発想の豊かさとチャレンジ精神を侮ってはいけない。

 こういう一般消費者向けのものではあまりぱっとしないが、それ以外の分野では日本が及びも付かない巨大企業が沢山ある。

 

 

 

 

 

 

 

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2012年10月22日 (月)

ルルドが洪水に

 tempête(嵐)ってのは、どちらかと言えば暴風に力点を置いた表現のような気がすると、少し心許ないながらも書いてしまったが、

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 ま、このようにニュースで、tempête et pluie (嵐と雨)と、並列に書かれているところを見ると、ぼくの感覚も間違ってはいなかったようで、一安心。

 先週の暴風や豪雨で各地に被害が出ているが、ピレネー地方のルルドは洪水に襲われた。

 奇跡の泉で名高いルルドがあるのはここ。

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 先週木曜から続いた雨で、週末に一気に川の水嵩が上がって町が水浸しになった。

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 下が「奇跡の泉」を配下に納めている教会。

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 そしてこれがかの有名な、聖母マリアが現出したと伝えられている洞穴。祠にはマリア像が置かれている。

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 普段参詣者で一杯の広場は完全に水没してしまっている。

 教会敷地の入り口は当然通行止め。

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 シーズンオフなので人は少ない。イタリア人や中国人観光客が避難先で賑やかにやってる風景は映されたが、「この病を癒すために遠路はるばるマリア様におすがりに来たのに」とよよと泣き崩れる巡礼者の姿は、TF1でもFR2でも放映されなかった。 

 そんな人いなかったんだろうか?

 

 

 

 

 

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2012年10月21日 (日)

フランスに台風はあるか?

 たまーにそう聞かれることがあり、「あるよ」と答えるぼくは半分嘘つき。

 そもそもぼくらがイメージする台風というのは、強い風と雨がオシドリ夫婦の如く束になって襲いかかってくるものである。

 これに対応する気象現象はtempête(嵐)であろうが、ぼくの個人的なtempêteのイメージはどちらかというと暴風の方に比重が大きい。ひどいtempêteは、片っ端から木をなぎ倒していく。

 先週ブルターニュ地方に到来した嵐。

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 10日ほど前にはマルセイユ地域にミニ竜巻が発生したと話題になっていた。

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 ミニというても、こんなことになってしまっている。

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 竜巻が来たと騒いでいるくせに、フランスでは年間50ほど竜巻が発生しているらしい。それは知らんかった。

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 台風というと、国土を横切りながら馬手に豪雨、弓手に暴風の両輪で複数の地域に大きなダメージを与えるという印象があるが、お揃いというのはフランスでは希だ。

 台風と呼ばれる現象は熱帯性低気圧が渦を巻いて成長していきながら、海水の蒸気を一杯に孕んでそれを降らせる現象であり、ぼくが目にした範囲では、渦を巻いている低気圧というのを気象情報で見た覚えがない(昨夜の晩飯を覚えていないぼくが「覚えがない」と言うだけです、あり得ないとは言いません)。

 フランスにやってくる強い雨も風も、渦巻きではなく気圧の谷の移動によりもたらされるのである。

 ところで、日本語での嵐と台風、何が違うのかと言えば、気象用語では嵐は俗称でしかないらしい。

 ところが、日本語では正式気象用語の台風も、英語typhoonでは「local name in the western North Pacific region for a large tropical cyclone (Britannnica on line)」だそうな。

 台風(颱風)とtyponn、どちらが先に生まれた言葉なのだろうか。 

 中国にはもともと大風という言葉があったとか、(中国から見て)台湾特有の気象現象だったので台湾風=台風になったとか諸説がある。

 知ったからといってどっちゅうことはないが、それでも気になるなあ。

 

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2012年10月20日 (土)

日本が誇れる世俗文化

 日本にどっぷり浸かっていると気付きにくいけど、フランスに住んでみてあらためて見直した日本の誇るべきB級文化。

その1.新聞の折り込み広告

 長年その土地に住んでると単に安売りの比較にしか使われてないだろうが、初めてでの土地ではどこにどんな店があるのか分からない。

 折り込みチラシは、それが優れた店かどうかは別として、そういうものを扱っている場所を知らせてくれるすぐれた情報伝達手段なのである。

 が、比較するには無理があるな。そもそも、新聞の宅配自体がフランスには存在しないんだから。

その2.文房具

 先日近所の文具屋へ行って、展示されている文具の種類のあまりの多さに圧倒されてしまった。日本にはボールペンやシャープペンシルだけで一体どれだけの種類があるんだろう。

 ほれぼれするようなデザインの高級品は、はっきり言って西洋には絶対かなわない。

 しかし、ちょっと目先を変えたものや、わりと便利そうじゃん、てなものの種類は日本の方が断然多い。それを恩恵と捉えるか資源の無駄遣いと考えるかは人それぞれだろうが。

その3.健康なんたら商品

 ドラッグストアと銘打たれた店に一歩足を踏み込むや、日本人は須(すべから)く何らかの健康障害を抱えているのではないかとガイジンに信じさせるに足る栄養補給剤やそれに類する商品と家庭薬の数々。しかもそういう店の数の多さと言ったら…。

 ビタミン剤の種類では多分アメリカに負けてるのだろうが、総合的に見たらどうなんだろう。

その4.眼鏡の安売り

 これは、PC用眼鏡の記事に対して頂いたコメントで気付いた。

 フランスで度付きの眼鏡を調達したければ、先ず眼科医に行って処方箋をもらわねばならないことは以前に書いた。その上で眼鏡屋へ行って眼鏡を作るわけだが、両方併せて200ユーロ(二万円)以下で調達できることはまずない。

 「レンズ代込み、二つで三千円」なんてのは、少なくともフランスでは絶対無理。

 眼鏡屋店頭での簡単な視力検査だけでは乱視や軸ズレは検出できないだろうから、最終的にどちらが良いのかは人それぞれ。

 個人的な経験として、それまで使っていた老眼鏡では文字が見えにくくなったので、パリで眼科医+眼鏡屋合計で300ユーロ(プラス駐禁罰金140ユーロ)を払って買い求めた老眼鏡は、しばらく使ってると頭が痛くなり、結局殆ど使っていない。アホな話だ。

 その眼科医は「乱視が入っている」と宣告してそのような処方箋を書いたのだが、それが災いしたのではないかと疑っている。結局従前通り日本で調達した老眼鏡を今でも愛用している。

 フランス滞在中は、執務中はほぼ全ての時間をPCディスプレイを睨んで過ごしていた。
 PC用眼鏡をもっと早く使い始めていれば、ひょっとしたら新たな老眼鏡に無駄な投資をしなくて済んだのかもしれないと臍を噛んでも後の祭り。

 

 

 

 

 

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2012年10月18日 (木)

白色LED

 本を読んでると、時々涙が出てくることがある。

 おセンチになっているわけではないが、ちょうどそのような具合だ。じわっと涙が滲み出してくる。

 電車の中で本を読んでて手の甲で目の縁を拭くこともたまにあり、あのオッサンええトシして本読んで泣いてるよと思われてるかもしれない。

 会社でPCに向かっている時もたまに涙が出る。どうやら目が疲れているのではないかと思い当たった。

 フランス勤務の時期、業務中にパソコン用の眼鏡を掛けている部下がいた。急激に視力が衰えたので目医者に行ったら、パソコン用の眼鏡を薦められたらしい。効果はどうだと聞いたら、よく分からんと答えていた。

 そんなことを何気なく思い出したので、そのPC用眼鏡なるものを試しに使ってみたら、手放せなくなってしまった。

 青色ダイオードは世紀の大発見で、そのお陰でLEDで白色を出せるようになった。今のパソコンは殆どがバックライトにLEDを使っている。

 ところが、それがどういう原理なのかは知らないが、LEDでは白色を出すために大量の青が放出されていて、これが目に負担を掛けるのだという。

 小難しい理屈はともかく、実は随分以前からPCの白色を自分自身、ひどく眩しく感じていたからダメ元で試してみたら、頗る調子が良い。

 PC用眼鏡には、レンズにうっすらと茶色がかかって青色の半分くらいを吸収してしまうものと、透明で青色を反射してしまうものとの二種類がある。

 ぼくが使っているのは前者だが、白色の眩しさを感じなくなった。

 但し、会社で一日中PCを使い、家でも四時間やそこらPCに向かっている、ほとんどジャンキーのぼくだからそう感じるのであって、長時間PCを使わない人がどう感じるかまでは責任が持てない。

 実際、こういう眼鏡の存在を教えてくれた本人は 大して効果を感じていなかったのだから。

 また、レンズの精度もどんなものなのか。仮に特定の色をある程度カットできるのが事実であったとしても、レンズにひずみがあるようでは困る。その辺りがどのように保証されているのか知らない。

 知らないことだらけだから、よそ様に積極的にオススメできるはずもない。その点誤解無きよう。

 青色LEDが本当に目に悪いのかどうか知らないが、もしそれが事実だとすれば、今時の薄型テレビもアブナイということになる。

 LEDテレビに対するネガティヴ・キャンペーンを繰り広げれば、Panasonicはプラズマテレビで起死回生を計ることができるかもしれんのになー。世界中の市場を独占できるぞ!

 もっとも、プラズマ・ディスプレイも、その名称からして何だか電磁波バリバリみたいな感じがせんでもない。

 秋の夜長は、そういうわけだから、テレビからもパソコンからも離れ、燈火で読書にいそしむのが宜しかろう。

 PCジャンキーのわしには無理ですけどね。

 

 

 

 

 

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2012年10月17日 (水)

フランスの若者は肥満傾向

 昨日紹介したINSEEの発表が元ネタなんだろう、FR2が若者に焦点を当てた報道をしていた。

 先ずは全体的な傾向から。

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 男女取り混ぜるとこんな具合。

 で、18~24歳の肥満の割合はというと、

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 二割近くが肥満傾向だという。

 フランスで肥満をどのように定義しているのか不明だが、パリを歩いてた実感としては、少なくとも白人に限ればこれほどとは思えないのだが。

 若者に肥満傾向が出てきているのは、食事が粗雑なためではないか。

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 こんな感じで昼食を済ませている若者は多い。
 昼食には三十分も掛けないと答えた連中が沢山いた。

 「だって、e-mailは読まにゃならんしweb検索もするし、facebookも見にゃいかんし」と答えてたのは下のお兄ちゃん。

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 本人が幸せならそれでもいいけど、と賢しらにコメントしたいところだが、ぼくもしばらくこの映像のような会社生活をしていた。

 昼休みには執務室でサンドイッチを囓りながら、溜まってる業務e-mailを片っ端からやっつけていくという手法。
 二年ほど経って、考えてみたらオレ、朝飯はコーヒーだけで晩飯はアルコール主体じゃねーか、これではいかん!と昼だけは飯屋へ行くようになった。

 このおねえちゃんも、昼食はさっさと済ませると言ってた。

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 ぼくは誰にでも平気で年を尋ねる。大和撫子の方々はたいてい眉をひそめて「女性にトシを聞くなんて」とお怒りになる。

 上の映像をご覧あれ。22ansとは22歳。他にも多数同じような映像があった。

 トシを聞かれて膨れるのは日本女性だけではないのだろうか?

 だんだん話が逸れてきたが、このニュース報道でも何かしらきりっと結論めいたことは言わなかった(ような気がする)。

 尻切れトンボになりそうだから、オマケ。

 以前、駐禁の取り締まりが厳しくなったと書いたことがある。

 このPV(罰金支払命令書)をひたすら書き続けている方たちの待遇はどうなっているのだろうと興味があったのだが、随分恵まれているらしい。

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 勤務時間: 週32時時間
 年次有給休暇: 12週間

 賃金水準はおそらく高くはない筈だが、さほどストレスもなく、決まった時間だけ働いて、尚且つ休みがいっぱいある方がええとする御仁には打って付けの仕事。

 こういう人々がドライバーに憎まれているかと言えば、まさか好意を持っている者はいないにしても、もともと法令違反という引け目があるから、攻撃されることは滅多にない。

 「いや~、最近取り締まりが頻繁になってねー、罰金の紙を朝に二枚、午後に二枚ワイパーに挟まれるよー」と笑ってたおっちゃんが印象的だった。

 

 

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2012年10月16日 (火)

フランス人の食事に掛ける時間は平均2時間22分

 INSEE(L’Institut National de la Statistique et des Études Économiques フランス国立統計経済研究所)が昨日発表した統計である。
 http://www.insee.fr/fr/themes/document.asp?ref_id=ip1417

 どーでもええやんけと思いつつも、一食にまだそんなに時間かけとんかい!?と読んでみたら、一日の食事時間合計ということだった。

 フランス人は昼飯に二時間かけるという通説はこれで覆ったか?

 平均ゆーことは、三食合計で三時間以上掛けてる奴等もまだまだ多いということになろうか。

 半数は午後1時にまだ食事中。
 間食すると答えたのは全体で15%、若者では29%。食事時間の五分の一はテレビの前で過ごす。平均して、食事は読書や音楽鑑賞と同様に快適な時間とされている。

 読んでてアホらしなってきたが、もうちょっと我慢するかな。

 新鮮なものより加工済み食品を好む傾向が増加し、ファストフード店が増えている。今回統計の2010年は1986年に比べ、料理に費やす時間は1時間11分から53分に減っている。そのくせ食事時間は1986年より13分増えている。

 なんだか統計のための統計みたいに見えてきた。

「この十年ほどの間に肥満は急増し、男性の39%、女性の24%が肥満で、おのおの5ポイント以上増加している。不規則な食事との関連性が見られ、一日三度の食事をとらない者に肥満の傾向が見られる。

 太りたかったら食事の回数を減らし、一度の食事でドカ喰いすればよいというのは相撲界で実践されていることではあるが、そういうことでもなかろう。

 「パンがなければお菓子を食べたら良いではないか」とのマリー・アントワネットのご託宣を実践しているのではなかろうか。
 ポテトチップスみたいなジャンクフードは当然「食事」の範疇に入ってないだろうし。

 ちなみに、先日のニュースでは、毎日野菜か果物を摂取しない若者が四分の三に上ると報道していた。

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 でも奴等はサンドイッチ(日本のものとは異なる、バゲット仕様)やジャンクの王様であるアメリカン・ハンバーガーを常用しているから、レタスの切れ端くらいはいつも喰ってるはずだけどなぁ。

 肥満が増え続け、そして飽食の傍らで無残に捨てられる食材も増えている。

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 毎年一人当たり80キロの食材が廃棄され、

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 それは一人当たり500ユーロ、5万円ほど(以上)に相当する、とか。

 勿論「フランス人」という一箇の人間がいるわけではなく、6500万人の平均値である。
 一方で食うにも困る人々がいて、他方で毎年520トン、3億2千万円分以上の食材がゴミ箱に捨てられている。

 フランス国立統計経済研究所も、どうせ国民の税金を使っていろいろ数字を操るなら、この辺りまで踏み込んで欲しかったなあ。

 それはむしろ、マスコミの仕事だろうか。

 物質的豊かさの証明とは、その陰として廃棄物の量を伴うものなのかもしれない。

 それで良しとする、いや、それを強力に推進しようとする勢力がある。
 それに抗う者たちは、皆討ち死にしていくしかないんだろうか。

 

 

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2012年10月15日 (月)

中国の話題二つ

 その1 偽物ワイン

 中国ではワインブームが続いている。フランスのワインメーカーも中国を大の得意先として売り込みに余念がない。

 しかしながら、ご多分に漏れずワインにも偽物が続々登場。

 香港のワイン展示会会場で堂々と売られている有名ワインのラベル。

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 下のラベルは偽物と一目で分かる。

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 MISE EN MONTPELLIER??
 このラベルは単なるカラーコピーではなく、手作りだという証左にはなりますな。

 下は高級ワインのカタログ。

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 皆偽物だそうな。

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 フランスの有名シャトーの一部では、遺伝子登録を始めている。
 偽物摘発に備えてだろう。

 何しろ高級ワインになると、中国では空瓶が80ユーロで取引されるものもあるとか。
 空瓶が八千円!

 その2 安い人件費を求めてアフリカへ進出

 中国の企業が、である。

 この靴製造会社はエチオピアに工場を造った。

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 人件費は中国の五分の一だという。

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 スローガンの横断幕はええとしても、拡声器持って…

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 ストロング・マシン集団の悪役マネージャー若松を思い出してしまったぞ…って、誰も知らんだろうな、そんな人。

 この方が社長さん。

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 後ろの景色から、ちーとは大きな工場だということが分かる。

 中国は石油等々の分野だけでなく、更に安い人件費を求めて工場までもが他所の地域に進出し始めている。

 目端が利くとまでは言わぬにしても、利に聡いしたたかさ。

 それを「中国人」と一括りにして呼んで良いものか、それとも、たとえば福建人というように地域民族名で呼ぶべきなのか、浅学非才の身には未だ判断が付きかねる。

 

 

 

 

 

 

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2012年10月14日 (日)

疲労困憊

 障子を張り替えた。

 たった一張り替えるのに半日かかった。
 と書けば、嗤われるだろうな。事情を知らなきゃぼくでも嗤う。

 張り替え作業は初めてではない。ウチのバカ猫が破るので、仕方なしに何度かやらざるを得なかった。

 これまで面倒臭いからと、中国国鉄も裸足で逃げ出しそうな手抜きで済ませてきた。古い紙を剥がす時もてきとー。どうせ糊で貼るんだからと、桟に残っている糊を丁寧に拭い取りもしなかった。

 塗装や接着剤を施そうとするなら、まず下地をきれいにしておくのが鉄則。分かっちゃいるけど、それでも手抜きしてきた。そのうちきちんとやればいいや、と。

 実は、殆ど紙の残っていない状態になっているこの障子、随分長いこと放置されていたのである。四年以上。

 冬も近づいてきた。もう障子貼りをやらなアカンと、遂に重い腰を上げた。

 必要品をホームセンターで買い求め、道具は揃ったのだが、一つ致命的に不足しているものがあった。

 作業スペースである。

 ぼくの身の丈ほどの障子を寝かせるスペースが無い。無理矢理工面して空きを作ったが、その周囲には漸く歩いて通れるほどの余裕しかない。膝をついて作業することができないのである。

 それでも今回は心を入れ替えて、先ず古い糊を丁寧にとる作業に掛かった。が、うまくとれない。古い糊が何重にも重なっているせいなんだろう。雑巾でごしごしやってたら、桟がどんどんささくれ立ってきた。ささくれがひどくなるだけで糊は殆どとれない。

 一計を案じた。歯ブラシを使ってみてはどうか。

 ふむ、この方が糊はとれる。とれるけど捗らん。

 結局一張り分の古い糊をとるだけで二時間かかった。この間ずっと中腰。

 障子紙を貼るのは早い。早いと言っても、不器用なぼくのことである。紙を全面置いてしまってから、糊に随分ムラがあるのに気付いた。もういいや。

 紙の余った部分を切るのがこれまた難儀だった。障子紙がない時は片手を付いて作業できるが、紙を貼った後は最早手を付く場所はない。完全中腰で上体不安定なままカッターを走らせて耳の部分をとるのだが、結構きつい。加えて、これまた切り込みの入れ方が下手くそなせいで、切れ目からすんなりととれてくれない。その都度屈み込んで小さく追加の切り込みを入れる。

 カットが終わったら、障子は寝かせたまま三時間ほど置くことと指南書に教わった。糊が乾かないうちに障子を立てると剥がれてくることがあるという。
 全くその通りの経験済み。このまま三時間放置せねばならない。

 かくて、障子一枚張っただけでぼくの日曜は終わった。

 目先の楽ばかり追い求めていると、将来必ず手痛いしっぺ返しを喰らう時が来るのだという教訓が身に染みた一日だった。

 でもきっと、喉元過ぎれば・・・になるんだろうな。

 我ながら懲りないヤツであるなあ。

 

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2012年10月13日 (土)

不景気

 何が目的なのか、ドイツのメルケル首相がギリシャを訪問した。

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 アテネ市民が歓迎するはずがない。

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 ワシらに耐乏生活を強いいるお前は人非人じゃあ!との怨嗟の渦をどうとらえるかは、視角と時間軸の置き方にもよる。一寸の虫にも五分の魂があり、盗人にも三分の理があると古来から言い習わしている日本人の何と偉いことか。

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 一時期に比べればギリシャ経済の落ち込み度合いは鈍化しているとはいうものの、下降が鈍化しただけで浮上しているわけではない。下のグラフによる表現は、幾分錯覚を狙ったものと勘繰れなくもない。

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 ギリシャは借金を返せるかという問いかけに、この解説者はアカンやろなと一刀両断。

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 フランスでも不景気な話は相変わらず。プジョーの工場の一つが閉鎖されて三千人の失業が大きく取り沙汰されているが、その陰で下請工場も同様に打撃を受けている。

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 受注が殆ど無くなり閑散としている部品工場。

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 これら連鎖を含めると、オールネ・ス・ボワ工場一つの閉鎖で、一体どれだけの人間が職を失うのだろうか。

 トムソンの流れをくむテクニコロールTechnicolor SA という会社は、倒産から遂に立ち直れなかった。怒りと悲しみで、社員は社長室の備品を炎にくべた。

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 長年勤めてきた会社なのにと涙ながらに声を涸らして訴えるおばちゃん。

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 これまで工場閉鎖糖失業関連のニュースではいつも、「断固戦う」という勇ましいヤツとか「これからどうしていいか分からんが、何とかやっていくしかないよ」といった気丈な人たちばかりしか見てこなかった。このように取り乱した映像は初めてだった。

 この女性は23年勤務で、家を買って一年も経たない。組合のリーダーとしてやってきたが、会社の建て直しが容易でないことは十分承知していた。

 テレビ、ビデオをフランス国内で生産する最後の工場が、350人の社員と共に消える。そして、その関連部品工場にも余波は押し寄せる。

 財政均衡の公約の元に緊縮財政に走るオランド政権、経済が縮小する中で増税を嫌って外国に続々と逃避していく富裕層。

 もって他山の石とすべし、とえらそーに言いたいのだが、何の備えもできていない我と我が身なのである。

 

 

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2012年10月12日 (金)

言い訳

 帰国してから、もう五ヶ月になんなんとしている。

 離仏を機にこのblogは閉鎖するつもりだったが、なんとなく今まで続けてしまっている。

 日本に帰ってきたくせにしょっちゅうフランスの話題を取り上げているものだから、「やっぱフランスが恋しいんちゃう?」と笑われたこともある。

 恋しくないとは言わないが、フランスネタが多いのは、帰国以来あまりテレビや新聞を見ていないせいでもある。

 日本のマスコミ、特にテレビはなんだか面白くない。だから今でもwebで一日遅れのフランスのTVニュースを見ている。見ていると、通算九年以上フランスにいたくせに、知らなかったことが目白押しに出てくる。

 それが面白いから、受け売りでちょこちょこ書いているだけの話である。

 一つのニュースの中で自分の興味を引いたほんの一角だけをつまみ食いしているので、片手落ちどころか両手落ちの記述がたくさんある。

 つい先日SNSやSMSを嗤ったが、このblogも所詮同類項ですな。 

 そんな手抜きとはほど遠い、毎回う~むとうならせてくれるblogをご紹介しときましょうか。

 「イギリス毒舌日記」

 イキリス片田舎の人間模様が活写されています。

 

 

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2012年10月10日 (水)

フランスの学校事情

 それが一般的なことなのかどうかは分からないが、学校荒廃のニュースを時々目にする。

 教師や同級生に対する暴力暴言、いじめ等々。

 いじめなんて根が陰湿な日本人の専売特許かと思っていたが、そうでもないらしい。

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 harcelemnt はハラスメントの謂。一割の生徒がいじめの経験者というのは俄に信じがたいが、ぼくが直接聞いた範囲だけでも、パリ郊外に住んでいる社員二人の子供がカツアゲ被害にあっている。

 いじめを苦にした女子中学生がアパートの八階から身を投げ、親父さんの乗っている車のすぐそばに落下したとのニュースには、言葉を失った。

 いじめにあった子供は自殺の危険度が4倍になるという。

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 その四倍というのがどういう測り方なのかは、例によって知らん。

 小中学校での留年が37%だというのにも驚かされる。

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 あまりに凄い数字なのでい念のためwebに当たってみたら、「小学校で17.8%、中学校で23.5%」とFigaro電子版に書かれている。

Au niveau de l'école primaire, la France affiche 17,8% de taux de redoublement quand la Grèce est à 2% ou l'Autriche à 4,9%. De même, au niveau du collège, les taux de redoublement vont de 0,5% en Finlande à̀ 31,9% en Espagne quand il est de 23,5% en France.

 数字が違うなと思ったら、2011年2月の記事だった。
 Plateforme française d'ouverture des données publiquesというところに今年の数字があるようだが、もうそこまで調べる気にはならん。いずれにせよ、ダブってる連中は結構沢山いるというのは事実のようだ。

 これらがサルコジ政権時代の、経費削減政策に伴うく教員削減の影響なのかどうかは分からないが、大統領オランドは教師を増やし授業時間も増やすと決めた。

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 semaine de 4.5 jours というのは、これまで授業は週4日制だったのを4.5日にするというもの。現在水曜日は学校は休みで、登校日は月火木金の四日だけ。

 さてその0.5日を水曜に当てるか土曜に当てるか。

 そんなもん、水曜に当てるべきに決まってるじゃないかと大方の日本人はお思いだろうが、子供の送り迎えをどうするかというのが親の側での大きな問題となる。

 また、水曜の学校休日は単に遊び呆けるためのものではなく、コンセルヴァトワールにバイオリンを習いに行くとかバレーを習うとか、或いは外国語の習得に当てるとか、そういう活動に当てるというのが本来の趣旨で、中の上以上の家庭ではそうしているはずだから、ガッコのべんきょー時間が増えるのを単純に歓迎する声ばかりでもない。 

 学校、と言うより、若者の荒廃の原因は教育時間の短さもさることながら、facebookとかtwitter、ケータイSMSの爆発的普及が根本的な原因だとぼくは睨んでる。

 その状況は日本でも同じだ。

 きちんと論理だった文章を好まず、てきとーにその場限りの気分だけを発信し、その脈絡も根拠も深く考えないままに気分で応答する習慣を身に付ける人々が増え続けている。

 そういう連中は、ヒマさえあれば、否、暇を作っては端末を開いている。彼らのそういった行動はおそらく殆ど強迫観念に近いものだろう。

 ここに、昨日書いた脳科学のテクノロジーを目一杯ぶち込んで活用しようとする輩が出てきたら、さーてどうなるんだろう。

 

 

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2012年10月 9日 (火)

切り刻まれる脳

 脳科学の進歩とは素晴らしいもので、脳のそれぞれの部位のはたらきが逐次解明されていっているらしい。

 言い換えれば、ヒトを思い通りに反射させるにはどこをどのように刺激すればよいかという応用が可能になるわけで、どのような味が「おいしい」として知覚されるのかとか、どういう情報表示の仕方が記憶に残りやすいのかなどという研究が進んでいるという。

 人間をまるごと一箇の個体と見るのではなく、そこからカネを吸い上げる対象群としてのみ扱う商魂にとって、これほどありがたいことはなかろう。

 食物を美味しいと感じるのは、健全健康な肉体がそれを欲しているからなのであり、不味いというのは自分にとってそれが危険なものだというシグナルとなる仕組みは、数千年掛けて蓄積されてきたDNAの記憶の賜だとぼくは信じているのだが、そのような記憶を騙してしまう合成化学物質が登場するのはそう遠い将来でもなさそうだ。

 その結果がどうなるかは目に見えている。ぼくらはもはや、農産物や魚をそのままで食することはなくなり、口にするものは全て画一的な工場生産品に取って代わられていくのだろう。これまで鶏や猫や犬に与えていたものを、今度はぼくら人間が摂取する番になる。

 もともと食べるという行為にそれほど興味のないぼくで、一日一箇の錠剤で食事を済ませられるならどんなにか便利だろうと夢見ていたが、過日ご紹介したモンサント社のような存在を知ってしまうと、あまり手放しでは喜べそうにない。

 記憶に残る情報表示の仕方というのは、多分色や形の配分配列と、場合によっては聴覚刺激を含めた総合芸術になるんだろうが、本人の好むと好まざるとに拘わらず脳の中に特定情報を押し込めていくというのであれば、サブリミナルとどこが異なるんだろう。

 ロボトミーは野蛮だということになっているが、それは物理的切除を行うからで、薬物で特定の脳分野の機能を止めてしまうなら、みんなそれほど抵抗感を持たないのだろうか。

 脳を刺激するという目的なら、ひょっとすると化学物質すら必要でなく、特定周波数の電磁波を照射すればよい、そういう時代に既に入っているのかもしれないのだけど。

 

 

 

 

 

 

 

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2012年10月 7日 (日)

ワイン

 帰国後初めてワイン売り場に足を運んでみた。随分いろんなワインが並んでるものだ。30年前と比べると雲泥の差。

 あの頃千円程度で買えるワインと言えば、サッポロポレールだとか、ごく限られた国産ワインだけだったように記憶している。

 ワインだけでなく、地酒もまだブームになる前で、純米の地酒を探すのに苦労した。流通している種類もごくごく限られていた。

 パリに住んでた頃はフランス産のワインしか飲まなかった。
 と言っても、格別のポリシーに基づいたものなんかじゃない。住んでたアパートの近所ではフランス産しか手に入らなかった。ただそれだけの理由である。

 今日立ち寄ってみた酒屋では、ただ多様なボトルが並んでいるだけでなく、めぼしいワインにはそれぞれコメントが付いていた。眺めていてなかなか楽しかった。

 そこに書かれているコメントが当を得ていようといまいと、ぼくを含めた大半の日本人なら、その売り込み文句だけで半ば以上味わいを規定されてしまうかもしれないという危険性がないわけでもないが、本人がそれでハッピーになれるのならそれでも構わないと思う。

 食事の席で料理や酒の蘊蓄を拝聴するのは嫌いではなくむしろ好きな方で、そういうのにちょっとツッコミを入れてみるのもまた楽しいものだ。

 ただ、好みの領分まで押しつけがましく踏み込んでこられると、ちょっと辟易する。

 以前に書いたことがあるが、ブルゴーニュ出身者とボルドー出身者がどちらの地方のワインが美味しいかで応酬を始め、それはまあ二人ともオトナだから適当なところで矛を収めたのだが、後になっても「アイツはワインが分かっとらん」とお互いに言っていた。

 二人とも美食家でフランス中のワインは概ね知っているようだが、それでも好みや評価となると最終的な着地点はなかなか一致しない。当たり前である。だからこそ星の数ほどのワインと評論家の存在が許されるのだと考える方が自然だろう。

 ワインが分かるとか分からんとかいう議論より以前に、何の先入観もなく飲んでみて、「あ、これ美味しい!」と感じられるワインに出会う経験をもてることの方がよっぽど大事ではないかと思う。

 「神の雫」で蘊蓄をしこたま蓄積できたとしても、そこに出てくるワインなんざあ、どうせ飲めやしないんだから。

 …って、ワインについて何の勉強もせず、ただただ呑み散らかしてきた無精モンの捨て台詞にしかならんけど。

 

 

 

 

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2012年10月 5日 (金)

税金上がる、物価も上がる、フランスも住みにくくなってきた? その3

 10月1日からまた煙草の値上げ。フランスでの煙草価格は今のぼくには関係ないとはいえ、何となく気にはなる。

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 十年ほど前は一箱3.2ユーロだったのが、6.6ユーロになった。

 四半世紀前のフランスは欧州でも最も煙草の安い国の一つだったのに、

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 そういや二年ほど前、ヴァカンスでスペインに行くから煙草を買ってきてあげようかといってくれた従業員がいたなあ。

 パリ地下鉄のバルベス・ロシュシュアール駅では、何故だか煙草を売っている連中がたむろしている。駅の出入り口や階段で彼らが手にしているのは、これも何故か、決まってマールボロ。

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 「煙草4ユーロだぜ、幾つ欲しい?」
 車の中からこんな怪しげな売り方してる奴等もいるらしい。

 ここで売られているのは偽物煙草。偽物と言えば当然中国。

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 ここには800を数える工場がある。
 こういう所で作られる煙草の中にはプラスチックやセメントや動物の死骸まで入っているとか。最近はアルジェリアなどのアフリカ産も出回っている。アフリカ製の偽物は、中国製を売っている奴等でさえ裸足で逃げ出すほどひどいと、誰だったか言ってたなー。

 これら偽煙草の毒性ってどんなもん?と問われた医者は、あっさりこう言ってのけた。

 「樹脂の煙を吸ったりすればそりゃ勿論とんでもなく有害だよ。でも煙草は元々有害じゃないか。煙草吸いの連中にとっては、同じことだ」

 身も蓋もないコメントであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

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2012年10月 4日 (木)

税金上がる、物価も上がる、フランスも住みにくくなってきた? その2

 いろいろと世知辛くなってきているのは世界中の傾向。教育関係でも、教師は増やすが経費は削減。

 これまで給食を無償で出してきたという太っ腹な共同体でも、諸物価高騰で財政遣り繰りが難しくなってきた。無償だったのをいきなり一食8ユーロ徴収とした小学校もあるとか。

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 今の円/ユーロの為替レートは100円くらいだから大して驚きもしないだろうけど、四年前なら160円換算で一食1200円以上ということになる。

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 それほど立派な食事とも思えないが、この学校の校長が言うには、子供の健康を考えて食材は全てbio(有機栽培)なので、どうしてもコストが嵩むとのこと。

 ここで遺伝子組み換え食品だろうが添加物満載だろうが、安いのにせぇ!と声を荒げるかどうか。

 このおっちゃんのご家庭では給食費を出せないので、昼食時間帯にダンナが会社を抜け、子供を学校から自分の家まで連れて行って昼食を摂らせることにしたそうな。

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 「ん~、昼食をとる時間は三十分程度だな」

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 時間がない、走れ~~!

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 勿論おとうさん自ら給仕しますとも。

 奥さん冷たい顔で、

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 「ウチのダンナ、管理職じゃないから給料安いの。そんな高額の給食費なんてとても払えないわよ」

 奥さん美人で、萌え~
 いえ、その発言に
 萎え~。

 同類相哀れむ。

 

 

 

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2012年10月 3日 (水)

税金上がる、物価も上がる、フランスも住みにくくなってきた?

 既に一般TVA(付加価値税)は19.6%から21%に引き上げられた。

 小麦など穀物価格は随分前から上昇の一途を辿っている。

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 十月からはガス代が7%値上げとなり、一般家庭での支出は年間1000ユーロ増となるとTF1が報じていた。

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 とは言え、この12年間でのガス代上昇は最低賃金の伸び率を下回っているよと付言する。

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 更に、他の欧州主要国と比べれば、ドイツに次いでフランスはまだまだガス代の安い国なんだよと諭していた。

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 例によって細かい根拠は提示されていないが、「そーかー、んじゃ我慢すっか」と思った人が多いのかどうか、そらぁ知らん。

 オランドという人も、随分過酷な時期に大統領を引き受けたものだと些か同情の念を禁じ得ないが、それにしても、増税を含め、よくもまあこれだけ果敢に緊縮財政を打ち出せるものだと感心する。

 これは2017年へ向けての国家財政均衡への戦いであると、オランドは宣言し、増税と共に政府支出切り詰め策も提示。

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 文化スポーツ等々関連支出をこれだけ切り詰めるとしている。この表にはないが、教育と医療費への支出予算は逆に引き上げているところがエライ。

 更に国会議員の報酬引き下げにも着手。日本も見習え!

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 軍人削減はこの十年間で以下のように。

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 軍隊をこんなに縮小したら、テロから暴動から、いっぺんに何もかもが生じたらどうすんねん、対処でけへんぞ!と危機を叫んでるオッサンも勿論いる。

 この心配は故無しとしない。

 昨年の7月14日の軍事パレードで、軍隊がリビアに出払っていたためショボい空軍、陸軍しか拝謁できず残念な思いをしたぼくである。実感として分かる。

 折しもMali政府が内戦収拾に国連軍派遣を要請し、利権確保を狙うフランスとしては当然出兵しなければならない。

Mali

 この時期にムスリムの一斉蜂起なんかが起ころうものなら、と考えるなら、確かに不安だろう。「攻め入る」のを当然と考えるなら、「攻め入られるのも当然」と考えねばならない。

 だからといって、こちらからは攻撃しないんだから、攻撃される心配はないよねという脳天気な考え方が国際政治で通用しないということは、昨今の中国の姿勢から日本人も些かは学んだことだろう。

 口当たりの良いことばかり言っていたオランドという人、意外にやるなというのが率直な感想。大統領の任期五年という制度が強い後押しとなっているのは間違いない。5年後までに確実な成果を出せばよい。この辺りが日本の事情とは大きく異なっている。

 姿勢としては彼を褒めて差し上げたいが、緊縮一方の財政に国民が付いていくかどうかは別問題。更に、選挙戦の折に公約した富裕層への所得税強化。こいつは大衆には間違いなく受けたが、さてそれが吉と出るか凶と出るか。

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 今の為替レートで言うなら、年収1500万円以上に対しては、それを超えた分に45%の課税、年収1億円なら同様に75%の課税。

 適用されるのは給与所得に対してのみとは言え、早々に「ベルギー国籍を取得する」と宣言した大金持ちもいれば、ロンドンに居住地を移そうとしている大金持ちもいるらしい。

 ベルギーは良いとして、英国はユーロ未参加国なので、ユーロを中心に考えるなら為替の問題がついて回るのだけれど、ロンドンへ移住する連中はその辺りをどう折り合いを付けるつもりなんだろう。
 永住しても良いと思っているのかもしれない。

 ショパンが何の苦もなくポーランドからパリへ移って来られたように、欧州内での居住地の移動というのはぼくら日本人が考えるより、ずっと自由だ。

 英国に移住した連中のさしあたっての問題は、フランス人がイギリス飯に馴染めるかどうか、なんじゃないかなぁ。
 でも金持ちの移住を追いかければ儲かると踏んでフランス人調理師も今以上にロンドンに渡っていくことだろうから、あんまり大した問題にはなりそうもないか。

 財政が厳しいのなら、せめて煙草を盛大に売って過剰なまでの税金を財源に充てれば良さそうなのに、その煙草もまた値上げ。

 しかも、

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 オーストラリアで売られている煙草はこんなパッケージだそうな。

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 フランスでもブランド名を表に出さない、こんなパッケージに切り替えていくんだとか。

 ヘビースモーカーはこういう嫌がらせにも耐えて、じっと身を潜めていなければならない。 

 日本で喫煙者が納めている税額は年間2兆円。
 ホンキでこれを抹殺したなら、その代替財源をどこに求めるつもりなんだろう。

 ・・・ごまめの歯ぎしり・・・とのご批判は甘んじて受け容れますです、ハイ。

 

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2012年10月 2日 (火)

なかなか慣れない

 またやってもた。

 週末の夜人気のない小さな道を車で走っていて、T字路で一旦停止した。
 ふと、ぼくの左側の車線上に「一旦停止」と書いてあるのが見えた。

 おかしいな、この道いつから二車線一方通行になったんだろうと首を捻った瞬間、それまで自分が対向車線を走っていたことに気付き飛び上がりそうになった。

 実は、この八月に山道を走ってる時にもやってる。

 それまでは機嫌良くちゃんと左側を走っていたのだが、曲がりくねった未舗装の狭い道で迷い、これはアカンとUターン。

 と、、突如真っ正面からこちらへ向かってくる車がある。お互い急ブレーキ。

 「ボケー!どこ走っとんじゃぁ!通行区分守らんかい!!」と罵ったら、相手の車の運転手も目を剥いて怒ってる。

 「あれ??」→「げっ、ひょっとしてわし、右側を走ってる?」と思考が切り替わるのに一秒ほどを要した。もちろんそのまますたこら逃げ去ったぼくであった。

 フランスでの運転の癖がなかなか抜けない。日本ではサンデードライバーなので、日本式に体の感覚が戻るのにはまだ時間が掛かるんだろうか。

 車に乗り込んでシートベルトをしようとする時、これは今でもほぼ毎回、無意識のうちに左手で安全ベルトを探ってしまう。ウィンカーとワイパーは「どっちだった?と迷う。バックギアに入れようとして右手をドアにぶつけることはなくなったが、左手でシフトレバーを操作するのにまだ抵抗感がある。

 四半世紀前まだ若い頃は、帰国後すぐに適応できたのに。

 トシはとりたくないものである。

 

 

 

 

 

 

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2012年10月 1日 (月)

フランス 失業者300万人突破 その4 モーターショーでデモ

 先週土曜からパリのポルト・ベルサイユでモーターショーが始まった。

 華やかに近未来の夢の車を披露する場である筈のモーターショーなのだが、いかにも時期が悪かった。ロネー・ス・ボワのプジョー工場閉鎖に反対して3000人が団結して立ち上がっている時である。

 極左産別労働組合を中心として、プジョーだけでなくフォードの労働者も合流し、800人のデモ隊が会場へ押しかけた。

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 入り口でビラ配りをする程度なら驚きもしないが…

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 デモ隊は会場内に入り、

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 しかも、しか~も!!
 檄文が書かれたステッカーを展示車に貼ってるよ~!!

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 お披露目のために前日丁寧に磨き上げられた車がこんなことになってもうて…

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 デモ隊が引き上げた後、出展者側は勿論ステッカーを剥がして車を磨きなおしたが、完全にとはいかなかったようで。

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 こういうデモを許してしまうのがフランスの凄いところ。

 何度か書いているように、この国ではデモは当然の権利として認められている。
 いや、権利なんて生やさしいものじゃない。それは為政者に対する威嚇、威圧としての力ともなり得る。参加者も皆、ホンキなのである。
 この辺が日本とは決定的に異なる。

 「誰が政治やっても同じだよ、フッ」 (* ̄- ̄)y─┛~~
とキザを決め込むのが格好いいと思い込んでる日本人は、少なくないだろうが、そういう手合いは決まって何の行動も自ら起こそうとはしない。

 誰かが何かをしてくれるのを待っているだけで、挙げ句の果て、後出しじゃんけんで、こそこそあれこれ陰で論評するだけ。
 いわゆる「甘え」ですな。

 閑話休題。

 デモは当然の権利として、朝の通勤時間帯に高速道路を千台の農業用トラクターで埋め尽くすデモすら認めた警察も、さすがに先日のマホメット侮辱に対するパリ市内でのデモ申請は許可しなかったらしい。これに先だってベンガジでの領事館完全焼き討ちと公使殺害事件があったことが影響しているのは確実だろう。為政者もさすがに安全策の方へ大きく舵を取ったようだ。

 

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