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2013年1月10日 (木)

老い、とか、個人主義、とか…

 病、不慮の出来事、老い。

 心配しながら、結局のところこの歳まで何の備えもせずに馬齢を重ねてきた。

 歯を大切にしなければならないと幼い頃からうるさく言われてきたのに、結局歯槽膿漏で一部の歯を失って、軽自動車一台買える費用で義歯を作るハメになってしまったのも、とどのつまりはホンキで備えてこなかったせいでもある。

 序でに言えば、その義歯を作ってくれた歯医者は、もつのは四、五年程度と考えろと言った。
 確かにそのような兆候は、ある。

 老い支度をせねばと、それは随分前から思ってはいたのだが、結局のところ、これも何もせずに今日に至っている。

 FR2で見掛けた老人ホームに関するニュース。

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 フランスの老人ホームの費用は一日当たり、70ユーロ~200ユーロと、随分バリエーションに富んでいる。1ユーロはおおよそ百円と思えば良い。

 退職後も、生きていこうと思うなら、相当な費用が掛かるのだ。

 という話を披露した後、FR2は更にショッキングな話を持ち出した。
 ドイツでの事情である。

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 明細書には、老人ホームからの請求が、諸経費込みで3179ユーロ、本人の年金1550ユーロを差し引いても、更に1600ユーロが必要。
 その追加費用を負担している息子は遂に耐えきれず、母親をスロバキアの老人ホームに移す決意をした。

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 旧「東」圏では、ドイツに比べれば人件費や物価は圧倒的に安い。当然老人ホームの費用も圧倒的に安い。
 ドイツでは(FR2によれば)親の老人ホームを旧東圏に移す事例は珍しくないそうだ。

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 ベッドに横たわっているのはドイツ人の老女。看護師のスロバキア人はドイツ語は話せない。殆ど身振り手振りでの意思疎通だそうな。

 800キロという距離、東京-広島より短い。されど、言葉の通じぬ国。

 さてこれを、是とするか否とするかという論評は息子に向けられるのだろうが、それでも構ってくれる子供がいるなら、まだましと言わねばならない。

 フランスでは、一人で生きていく老人は多い。そして、日本と同様、誰もが目一杯の年金をもらえるわけでもない。

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 このおっちゃんの年金は月額八万円程度。

 それでは食っていけないというので、路上に出されたゴミを拾い、路上バザールで売っているという。

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 他にも仲間が沢山いる。本来は路上で商いを営むのは違法なのだが、警察も目こぼしをしている。近くにレスキューが待機してまでいる。ここは老人のバザールなのだ。

 「路上に出されたゴミを拾い」というのは想像しにくい向きもあるだろうが、パリでは「使いたい人は持って行って」的に、未だ使えるものも路上のゴミ置き場に出されている。
 わざわざそのように表示されているものもあるし、事実、使い物になりそうなものはすぐにその路上から消えてしまう。

 そういうものを丹念に拾い集めて、路上のバザーで販売し、上記の男性は毎月三万円ほどを稼いでいるという。

 日本ではなかなか成立しにくいリサイクルではなかろうか。

 勿論中古買い取り業者は存在する。しかし業者は当然、一般商品になるものしか受け付けない。

 この路上バザールでは、機能するのかどうか分からない怪しげなものまでが商品として並ぶ。それ相応の価格で。

 幾らなら売れるか売れないか、それは自分の目利き次第。易々と他人に委ねない。

 フランス人を総じて「個人主義」と称する。

 ぼくら日本人はその「個人主義」を、我が儘勝手という意味合いで見がちである。

 然し、その「我が儘勝手」は、誰にも依存しないという強い意志に裏打ちされて初めて成立するということを、甘えることに狎れきったぼくら日本人は忘れがちなのである。

 

 

 

 

 

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