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2014年7月

2014年7月28日 (月)

Grand Depart フランス ヴァカンス開始!

 フランスのヴァカンスは、三十年前だと7月14日前後の週末に始まり、それから四週間続くものと、それはもう太陽が東から昇るくらい確約された行事だったが、昨今は夏のヴァカンス期間は短縮され、いくらかは分散傾向があるようだ。

 それでもやっぱり、今頃の週末はたいへんなのだ。

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 ヴァカンスシーズンには混雑予想が出される。

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 パリから郊外へ向けての道は、7月25日はけっこう混んでるよ、26日土曜は大混雑でっせ、27日は問題なしと、ニュースでの告知は実におおらか大雑把なものではある。パリへの帰路(RETOUR)は、さすがに今なら大した混雑は見込まれていない。

 延々と続く渋滞は年中行事なので誰もが慣れてはいるが、中にはこんな事故もあったりする。

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 イメージを見た瞬間、これでは運転手(左ハンドル)は即死だろうと思ってたら、危篤状態だとの解説であった。

 長時間の運転は危険ですよ~との呼びかけに応えているのかどうかは知らんが、フランス人は高速道路のパーキングを目一杯活用している。

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 ほとんどミニ・キャンプ状態。

 パリから地中海まで800キロほど、渋滞・混雑をかいくぐって走るのだから、これっくらい休憩を取りながらでないとね。(ちなみに、大阪~鹿児島が880キロ程度)

 昔より短くなったとは言え、それでも誰もが二週間程度は夏休みをとる。ガツガツ走る必要もない。こんな風景の中でこれからのんびりできるんだから。

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 失業率が一向に下がらないフランスだが、ヴァカンス満喫組はまだまだ沢山いる。

 こういったリゾート地では、7月8月だけの「季節労働者」が必要で、若年失業者が主に飲食店業なんかにバイトに出向いたりするわけだが、ひどい店主だと、あれこれ難癖付けてバイト代を払わないなんてこともあると、以前のEnvoyé spécialで報道してましたな。

 ご用心。

 

 


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2014年7月26日 (土)

あの「独裁者」は、ホントに国民を弾圧していたのだろうか?

 カダフィ大佐の殺され方は尋常ではなかった。

 圧政に耐えかねた末に蜂起した民衆による新政権樹立というのであれば、公の場で過去の為政者の行状を暴露し断罪することではじめて新政権の正当性を訴えられるというものである。(よしんばそれが、「東京裁判」のような茶番であろうと)

 しかしながら、茶番劇すら起きなかった。口封じとしか思えないような格好で「独裁者」は虐殺された。彼はなぜそそくさと抹殺されねばならなかったのだろう。

 彼と<西側>の確執はいつの頃から始まったのだろう。1988年のパンナム103便爆破(ロッカビー事件)の頃には既にそういう関係にあったのだろうか。

 この事件を米英当局はリビアの<テロ>と一方的に断罪し、当のカダフィはこれを強く否定した。

 そういう文脈から、ぼくはこの事件は濡れ衣だろうと見ている。

 テロリズムとは、直接的な暴力やその脅威に訴えることで相手を屈服させる手法である。

 当の旅客機にカダフィが標的とする人物やモノが搭載されていたという話は聞かない。だったら、もしも彼が実行したのだとすれば、それは脅しの手段としてとしか解釈できない。

 脅しが目的であれば、犯行声明を出さなけりゃ意味がないだろう。

 リビアは容疑を否認し続けたが、この後七年間に渡る経済制裁に遂には屈服する。

 ちなみに、この事件はCIA絡みという説がある。リンクを二つ貼っておこう。 http://www.thepeoplesvoice.org/TPV3/Voices.php/2011/03/28/libya-s-blood-for-oil-the-vampire-war), http://tanakanews.com/070925Libya.htm

 カダフィ大佐は何故<西側>から目の敵にされるようになったんだろう。
 以下の三点が挙げられる。

 1.アフリカ連邦設立構想
 2.アフリカ諸国のみによる通信衛星構想
 3.アフリカ中央銀行設立構想

 彼は、U.S.A.(United States of Africa)を目指していたのである。しかも、<西側資本>を排除する前提で。

 これがどんなに<危険>な構想であることか。<西側>の既得権益は煙のように消えて無くなってしまうではないか。

 中でも「アフリカ中央銀行」構想は独自の金本位制通貨発行を伴うものであり、とりわけ<危険な目論見>であった。

 実現すれば、USドル基軸の<世界>通貨体制は大混乱に陥っただろう。何の裏付けもないただの紙切れと、現物に裏打ちされた価値を持つ通貨を並べられたら、どちらを選ぶか。

 リビア(旧)中央銀行は144トンの金塊を蔵していた。金本位制の根拠として準備されていたようだ。それだけでは充分でないかもしれないが、他のアフリカ諸国も金を持っている。賛同する国が持ち寄ればよい。

 何よりアフリカは金の産地である。U.S.Africaによるブロック経済が確立されれば、アフリカ中央銀行による金本位制通貨発行は成り立ちそうである。しかし、そんなことになっては困る人々がいる。

 リビアの首都トリポリが陥落するや、たいそう興味ある事態が出来した。

 反政府軍がいきなり「中央銀行」を設立したのである。中央銀行は国有銀行として既に存在していた。その機能を根本的に変更しなければならないような問題が何かあったのだろうか。

 中央銀行って、烏合の衆でも簡単に新設できるものなの?それとも従来の中央銀行をそのまま引き継いで、看板だけ掛け替えたの?既存の国有銀行では具合が悪い、何が何でも<世界標準>の私立銀行にしたい理由は何だったんだろう?

 「独裁者」が営々と溜め込んだ144トンの金塊はどこへ行ってしまったのだろう。紛争発生と同時に<西側>諸国が一糸乱れず足並み揃えて封鎖してしまったカダフィ一族の財産は、今どうなっているのだろう。

 リビアではかつて教育と医療は無料だった。家を買うときには5万ドルの無利子貸し付け制度まであったと聞く。

 今、この国の内情はどうなっているのだろう。国民は皆、<圧政>から<解放>されて、以前より良い暮らしをしているのだろうか。彼の国へ行ってみたことがないぼくには分からないのだが。

 2011年の夏パリにいたぼくは、フランス革命記念日7月14日の軍事パレードの空軍部隊飛行をとりわけ楽しみにしていた。前年は観覧のポジションが悪く、飛行部隊を建物の隙間から垣間見ることしかできなかったので、この日は気合いを入れて少々早めにアパートを出、チュイルリー公園の東側に陣取って軍用機の飛来をわくわくしながら待っていた。

 なのに、この日の空軍機は数がショボかった。リビア方面に出払っていたためらしい。

 がっかりしながらも、リビアの石油利権刈り取りに遅れてはならじとフランス政府も躍起になっているんだな、その程度の浅い感想で満足していた当時のぼくであった。

 

 

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2014年7月24日 (木)

「中国の」期限切れ肉騒ぎ

 どのメディアも同じようなものだが、例えば7月21日付のAFPはこのように報じている。

中国ではたびたび食の安全を脅かす事件が起きている。背景には、規制の甘さや製造側の手抜きなどがある。 

 「ほら、まただよ、また中国だよ」と言わんばかりなのだが、こういう一文もある。

上海のテレビ局は、OSIグループの中国工場が期限切れの食肉を新鮮な食肉と混ぜてマクドナルドの品質検査を欺いているとの疑惑を報じていた。 

 OSIというのは米食材卸大手グループ。その傘下企業(上海福喜食品)でこの騒ぎが持ち上がった。

 経営ポリシーと品質管理基準は親会社に依拠する。本件、発覚した地理的位置がたまたまシナ大陸だったというだけで、引き起こしたのはOSIという企業グループなのである。

 OSIのHPを訪れてみた。上段に、「*** ATTENTION *** Statement from OSI Group CEO Regarding Shanghai Husi」と記されたリンクがある。

 オーナーからの謝罪文らしきもので、本件は「completely unacceptable. I will not try and defend it or explain it. It was terribly wrong, and I am appalled that it ever happened in the company that I own.」と一応は殊勝そうな姿勢を見せ、直ちに世界中でもっとも有能なチームを派遣し再発防止に努めると言っている。

 しかし、報道された映像は単なる手順のミスなどではない。品質管理以前、作業手順書というものがあるのかどうかさえ疑わしい。

 いや、上記AFPの記事だと、「マクドナルドの品質検査を欺いているとの疑惑」があるらしいから、そっち方面の手順書はあるんだろうな。そういうポリシーの企業なのだろう。 

 マスコミの小手先の誘導にまんまと載せられ、糾弾すべき相手を見誤らないようにしたいものだ。

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 付録

 Le Monde紙の見出しは、”Chine : une usine fournissait de la viande périmée à McDonald's et KFC”。
 (Le Monde.fr avec AFP | 21.07.2014 à 13h57 • Mis à jour le 22.07.2014 à 18h18)

 Chineと冒頭にあるのは”Asie-Pacifique”というコーナーでの記事だからで、中共を名指し非難する意図はなさそう。リードの部分で米国企業名を出している。

 それでも最後の方に、”Lire aussi : Chine : scandale alimentaire autour de plats à base de rat ou de renard (併せて読んでね: Chine 鼠と狐の肉が食材に)”なんてのをくっつけてる。

 Le Figaroの方は、”De la viande avariée chez Mc Do et KFC en Chine”と、中国のマクドとKFCに棄損(廃棄)肉が、てな、「ま、わしらには関係ないもんね」的な見出し。

 ちょっと興味深かったのが朝日新聞DIGITAL。

 「中国期限切れ食肉、米ヤムが親会社OSIとの取引打ち切り」 (2014年7月24日09時20分)という見出しの元に、ひたすらOSIを前面に押し出している。

 いえ、なに、ぼくの主張と同じなんですから、取り立ててどうこう言うわけでもありませんが。

 

 

 

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2014年7月23日 (水)

大山の読み

 大山をダイセンと読むのは呉音から来ているらしい。

 山をセンと呼ぶ例はどれくらいあるのだろう。「山をセンと読む山」というblogのページに、これだけ並べられていた。

あさなべわしがせん 朝鍋鷲ヶ山 鳥取・岡山 あられがせん 霰ヶ山 岡山
いいもりせん 飯盛山 鳥取 いおうせん 医王山 鳥取
うまつきせん 馬着山 島根 うまみせん 馬見山 島根
おうぎがせん 扇山 岡山 おうぎのせん 扇ノ山 鳥取
おおがせん 大鹿山 島根 おぐりがせん 小栗ガ山 鳥取・岡山
かさつえせん 笠杖山 岡山 かつたがせん 勝田ヶ山 鳥取
かながやせん 金ヶ谷山 鳥取・岡山 かみだいせん 上大仙 鳥取
からすがせん 烏ケ山 鳥取・岡山 きのえがせん 甲ヶ山 鳥取
ぎぼしゅせん 擬宝珠山 鳥取 きょうらぎせん 京羅木山 島根
きんぷせん 金峯山 島根 くまがせん 熊ヶ山 島根
こうせん 高山 岡山 こうりょうせん 孝霊山 鳥取
こんごうせん 金剛山 新潟 ささがせん 笹ケ山 岡山
しもだいせん 下大山 鳥取 しょうのかみせん 庄ノ上山 岡山・兵庫
しらすせん 白髪山 岡山 すがのせん 須賀ノ山 兵庫・鳥取
すずりがせん 硯ケ山 岡山 せんじょうせん 船上山 鳥取
ぞうせん 象山 鳥取 だいがせん 大ケ山 岡山
だいしゃくせん 大釈山 岡山 だいせん 大山 島根・鳥取
だいみせん ダイミ山 岡山 たかおせん 高尾山 島根
たこうせん 田幸山 兵庫 たまらずせん 不溜山 岡山
だんとくせん 檀特山 新潟 ちくろせん 竹呂山 兵庫
つぐろせん 津黒山 鳥取・岡山 つるぎがせん 剣ケ山 鳥取・岡山
つるぎのせん 剣ノ山 徳島 つるぎのせん 剣ノ山 愛媛
てらおせん 寺尾山 島根 てんがせん 天が山 岡山
とうせん 東山 島根 どうどうせん 道々山 岡山
てんがせん 天が山 岡山 ななかせん 七霞山 和歌山
にんにくせん 忍辱山 奈良 のだがせん 野田ケ山 鳥取
はっとうじせん 八塔寺山 岡山 はっとせん 八十山 鳥取
はなちがせん 花知山 岡山 はんこうせん 半甲山 岡山
ひがしせん 東山 鳥取 ひのきがせん 檜ケ山 島根・岡山
ひょうのせん 氷ノ山 兵庫・鳥取 ぶどうざわせん 葡萄沢山 福島
ほしせん 星山 岡山 ぼだいせん 菩提山 奈良
ほのみせん 穂見山 鳥取 みせん 弥山 奈良
みせん 弥山 鳥取 みせん 弥山 島根
みせん 弥山 広島 みせん 弥山 山口
みねじみせん 峯寺弥山 島根 みみすえせん 耳スエ山 岡山
やはずがせん 矢筈ケ山 鳥取 よこおせん 横尾山 島根
わかすぎせん 若杉山 鳥取

 へ~、大半が鳥取島根岡山。

 呉音の伝来は漢音より古い。百済から来た帰化人たちは呉音を使っていたらしい。一説には、日本書紀はすべて漢音を用いて書かれているのに対して、古事記の歌謡はすべて呉音を用いて書かれているとも。

 出雲の国は百済文化圏だったんだろうか。

 「山」の読み方一つで、古代へのロマンが広がる。

 

 

 

 

 

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2014年7月19日 (土)

真逆 って、「まぎゃく」??

 真逆を「まぎゃく」と読ませる例をよく見る。

 正しくは、「まさか」

 ジャストシステムのATOKでは「まさか」と入力すれば、ちゃんと「真逆」と変換候補が出てくる。(googleとか百度みたいな怪しげなIMEでどう変換されるかは知らん)

 ところが、webのgoo辞書にはこうある。

「逆」を強調した俗語》まったく逆であること。正反対なこと。また、そのさま。

 奇妙なことに、検索条件を「前文一致」ではなく、「(完全)一致」で検索すると、「まさか」も出てくる。何故でしょう???

 webの調べもんって、せいぜいその程度なのである。

 さてそれでは、須く(すべからく)とは?

 これ、「全部」ではない。

 「べし」を伴い、「必ず~しなければならない」というのが正しい使い方。「すべからず」の反対語だと理解すればよろしい。

 「学生は須く学問を本分とすべし」は、「学生というものは当然/是非とも勉強するべきである」と読むのが正しく、「学生は皆勉強するものだ」は誤り。

 実はわし、これは誤用していた。

 SAPIO 8月号の”「文化人」の赤っ恥 わざわざ難しい言葉を得意気に誤用する亜インテリ、似非インテリが日本語を乱している”という呉智英氏の指摘を拝見し、なにもインテリを気取っているつもりはないが、ちょっと赤面。

 同記事では、大塚英志著、「アトムの命題」というタイトルも意味不明として嘲笑されている。

 その本読んだことはないが、察するに、著者は「鉄腕アトムが提起した問題」というほどのつもりだったのだろう。「命題」の定義を根本的に間違えている。

 コトバは最初に正しく覚えておかねば、一旦誤用で覚え込んでしまうと、あとから直すのはなかなか難しい。

 

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2014年7月14日 (月)

年金危機

 日本語版ニューズウィーク(7月3日)に「アメリカの年金はなくなるのか」という記事があった。

 ここで言う年金は、日本語記事の中では明記されていないが、Multiemployer Plan。公的年金ではなく、複数の事業主或いは地域が独自に運営する年金基金である。参加しているグループ内で転職を繰り返しても同一年金として扱われるので使い勝手がよいとされる。

 一時日本でも厚生年金を企業が代行する形態が流行した。国に替わって企業が年金の掛け金を管理し、運用益を上げて年金の上積みを図るというものだったが、結局目論見通りに行かず代行部分を国に返上する企業が相次いだ。

 アメリカのMultiemployer Planでは、単に年金だけではなく、死亡・傷害・医療等の保険類から住宅資金の貸し付けまで幅広くカバーし、しかも公的年金Pension Benefit Guaranty Corp. (PBGC)より掛け金が安いという。
 (InternationalFoundation of Employee Benefit PlansのHPによる)

 アメリカ経済が絶好調で、発展していくことしか考えられなかった時代に作られた仕組みであろう。

 Multiemployer Planは2011年現在で、2700以上の組織と1500万人以上の加盟者を有する。万一これらが次々と破綻するようなことになれば(そういう懸念の声は既に出ている)、ちょっとした騒ぎになりそう。

 と他人事のように考えていたら、へーしゃの企業年金は大丈夫かと不安になってきた。

 へーしゃの場合、企業年金とは退職金の分割払いのこと。

 退職金分割払いを管理する年金基金は会社とは独立した組織になっているとは言え、母体企業が破綻した場合、それまで分割で受け取った残額は確保できるのであろうか。

 退職金というのは、いわば賃金の後払いである。ということは、企業が清算される折に当然労働債権として優先権を主張できるだろうと考えていたら、どうもそうではないらしい。

 月々受け取る「企業年金」は、あくまで企業年金基金と個人との契約。退職者は企業に対する直接請求権はないというのが法解釈らしい。

 う~ん、やっぱり退職金は一時金の方が良いのかなあ。 

 

 

 

 

 

 

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2014年7月13日 (日)

個人情報流出騒ぎ ベネッセとジャストシステム

 Just Systemから「【重要なお知らせ】ベネッセコーポレーションの個人情報漏洩の件に対する当社の対応につきまして」というタイトルのe-mailが届いた。

  当社は、2014年5月に株式会社文献社より257万3,068件のデータを購入し、これを利用して2014年6月にダイレクトメールを発送いたしました。

 勿論ジャストシステム社はそれがベネッセから流出したものとは知らずに購入したらしく、

 当社は、企業としての道義的責任から、2014年5月に文献社より入手した全データを削除することにいたしました。なお、当該お客様情報の使用は、既に7月9日(水)より中止しております。
 

とのことだ。

 260万件ほどの情報にジャストシステムはいくら払ったんだろうか。ベネッセから流れてきた情報なら、生年月日もくっついていただろう。だとすると、300万円ではきかんだろーなー。

 個人情報の値段は千差万別。e-mailアドレスだけなら1円もしないが、そこにパスワードがくっついていたりすると、たかがメアドでも相場は突然跳ね上がるらしい。銀行口座やクレジットカード番号であれば当然4桁以上で、そこにアダルトサイトへの有料接続履歴がくっついていようものなら、結構なお値段になるとか。

 ちなみに、facebookの個人情報は一山いくらで売り買いされているらしい。それだけ簡単に入手できる=幾らでも流出してるという、何よりの証左。

 今回の件でぼくが実に不愉快に感じたのは、そういう「名簿売買業者」てのが、合法的に存在しているという事実を、初めて公に知ったからである。

 つまらん勧誘電話がかかってくる度に、相手をビビらすつもりで「おたく、ウチの電話番号をどうやって知ったの?」と言ってやっても、「そういう専門業者さんから正規に購入してます」と平然とした答えが返ってきた話は以前に書いた。

 それはその場しのぎの言い逃れだろう、そういう「名簿業者」はアンダーグラウンドだと思っていた。

 そうじゃなかったのね。

 今回、ジャストシステムが購入先の企業名を公にしたんだけれど、その業者の商行為自体が非難される様子はないことから、我が日本国の法律上、個人情報売買はまっとうな職業として認知されていることを初めて知った。

 「更に値引きできます。ついてはここに」てな甘言で、あちこちの店舗で記入を勧められる住所・氏名・年齢、果ては年収等々の個人情報は、どこにどういう風に流れているのやら。

 大抵「個人情報は適切に処理します」みたいなことが書かれているけど、わし、信用してない。

 けど、まさかクレジットカードの情報までもが、誰もが知るweb大手企業からダダ漏れになっているとは、これも知らなかった。

 ちょっと古いけど、こんなのがあった。

 楽天、利用者のメールアドレスを含む個人情報を「1件10円」でダウンロード販売していることが判明

 2009年の記事だから今でも状況が同じなのかどうかは不明ではあるが、時期の問題じゃない。

 ぼくらが他人に差し出した情報ってのは、ぼくらの知らない誰かの手元で管理され、好きなように使われるのは決して珍しくないだけでなく、名だたる大手が利用者を明確に欺いているという事実に愕然となってしまったのだ。

 田舎ではいろんなものが手に入りにくい。これまで封印してきたwebショッピングに手を出そうかなあと思っていた矢先だった。

 どうやら、不便を託(かこ)つ生活を続けるしかないみたい。

 

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2014年7月 9日 (水)

ホワイトカラー・エグゼンプション

 官僚がカタカナを使うときは、必ず何かを隠そうとしていると疑ってかかるのが吉というもの。

 解説無しでこのコトバを聞いて日本国民が直ちに内容を理解できるとは、到底思い難い。況んや政治家閣僚においてをや。

 旧聞に属するが、その当時の日本国家元首に関してこんな都市伝説が流布したことがあった。

 英語の不得手なその首相が米国大統領クリントンに会うときに与えられたアドバイスと、その顛末。

 曰く、

 「先ず大統領に、How are you? と手を差し出しなさい、Fine, thank you, and you?と返してくるから、そこでme tooと言って下さい」

 件(くだん)の首相、HowをWhoと間違え、第一声が

 「Who are you?」

 ジョークだと思ったクリントン大統領、「私はヒラリーの夫です」とジョークで返したら、

 件の首相、「me, too」

 初めて聞いた瞬間は当然ネタだろうとは思った。
 思ったが、いや待て、ひょっとしたら、と、ちょっと佇んでしまった自分であったと告白しておこう。

 「私はヒラリーの夫」てのも、かなりブラックである。

 ネタ元は自分であると毎日新聞の記者が告白しているから森首相の面子は保たれたのかもしれないが、こんなジョークがもっともらしく流布するほど、日本の政治家の英語力は国民に信用されてないってことじゃないのかな。

 英国留学の経験があるという小泉が、時の米国二世大統領に英語「らしい」言葉でニコニコしながら話しかけたら、件の大統領、笑顔で握手を返しながら傍の人間に「彼はなんて言ったんだ?」と聞いてる映像は、これは紛れもなくホンモノだった。

 過去はともあれ、現閣僚の皆さんはこんなわけの分からんコトバを即座に了解できたのだろうか。

 てか、そもそも「ホワイト・エグゼンプション」なんて、英語ですらない。

 英文報道記事を見てみると、"so-called"と前置きがあったり、"white-collar exemptions"とダブルクォーテーションで囲まれてたり。

 そりゃそうだろう、「ホワイトカラー例外/除けもん」って、それだけ言われても、何のことか分からんよ。

 正しく言うなら、White-Collar Overtime Exemptions。 末尾の「s」を忘れないように。

 本来世界中の誰にも理解されないはずの言葉を、マスコミが提灯持ちで懇切丁寧に意味付けしてくれているこの国の構図って・・・

 アベノミクスとかホワイトカラー・エグゼンプションとか、意味のない(つまり、自国民を欺くための手段としての)カタカナを首相に持ち寄ってきたのは取り巻き連中なんだろうが、わけも分からず「それ、いいね」で採用してしまう人が一国の代表なのね。

 あ、もしも、もしもですよ、英米の言葉が世界の全てではないのだよ、英語only覇権から脱して我が国から新しい言葉を発信するのだよという固い決意をお持ちの結果としての仕業であるのならば、幾分かは賞賛の余地が無いわけでもないけど。

 おまけ(てか、自分の備忘録)

 ”exemption”は Oxford learner's dictionaryによれば、

1 exemption (from something)
official permission not to do something or pay something that you would normally have to do or pay
2 a part of your income that you do not have to pay tax on

 Oxford dictionariesだと微妙に違って

The action of freeing or state of being free from an obligation or liability imposed on others

 とは言え、後者の例文には‘vehicles that may qualify for exemption from tax’とあるから、この単語は「払わなきゃならないゼニ」てなニュアンスが根底にあるのだろうか。

 そこんとこはスマンけど、よく分かりません。

 

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2014年7月 7日 (月)

cocu(e) コキュ

 cocueというブランドがあるのを知って魂消(たまげ)た。何故にそのようなブランドを・・・

 cocu=コキュは、女房を寝取られた男。
 eが付けば女性名詞なので、亭主を寝取られた妻となる。それが「単語」として存在するのがフランス文化の、実に深ぁ~いところ。(おお、そう言えば、日本語にも「間男」というのがあるな)

 旦那を寝取られたくらいでは挫けんもんねという、強い女向けのブランドって心意気なのかなあ。

 フランス語らしからぬそのcocuってのはどこから来たのだろうと、語源辞典CNRTLで調べてみたら、

Var. de coucou* dont l'étymon lat. cuculus est attesté dès l'époque class. aux sens de « imbécile, niais » et de « galant ». Les coucous ne prenant pas leur progéniture en charge n'ont pas besoin de vivre en couples comme certains autres oiseaux et ont ainsi une réputation d'infidélité. Le passage de la forme d'a. fr. cucu à cocu est prob. dû à l'infl. des mots formés sur coq (cf. les mots de la famille de coq signifiant « cocu, niais » ou « galant, débauché »

 ほぉ~、coucouに由来するのか?

 coucou クックーって、日常会話では「ヤッホー」とか「こっちだよー」てな意味合いと言えばよいのかな。後ろから知り合いに近づいて「やぁ」って挨拶だったり、集合写真で「はい、こっち向いて」みたいな感覚で使われる。

 本来の意味では郭公(カッコウ)。郭公は卵を他の鳥の巣に産むことから、不貞節の意味合いを含む。そのcoucouが転じてcocuになったらしい。

 上記の引用解説の中にgalantという語がある。これを「騎士」と解釈するとわけが分からなくなるのだが、galantにはamoureux(好色、多情)の意味合いがある。débauchéは淫乱、猟色。

 お陰様でぼくには勉強になったんだけど、来日するフランス人にこのブランドがどう見られているのか、ちょっと心配。余計なお世話でしょうけど。

 

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2014年7月 5日 (土)

セーヌ川に架かる橋の上の住居

 少し前のニュースだけど、そんな計画があるとかないとか。

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 驚くには当たらない。カルナヴァレ美術館の項でご紹介したように、昔々は、セーヌの橋の上で人は暮らしていた。

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 その当時はシテ島やサン・ルイ島の周辺だけに人が棲息していたんだろうから、ひしめき合って橋の上に住むのも無理もない・・・いや、やっぱりだいぶ無理があるような・・・橋の上に五階建てだよ。

 一時期パリ市内もアパートの家賃が下がったような頃があったけど、それでもやっぱり住居は不足している今、それなら橋の上にアパートを造っちゃえ、という発想があってもおかしくはない。

 でも、パーキングはどうするんだろう。端の両端にショッピング・モールと立体駐車場兼用の建築物をバーンと誂えれば一挙両得かな。

 でもこんなものを建ててしまうと、景観の見通しは抜群に悪くなる。作るとすればグルネル橋より西側だろう。上の想像図も、多分その辺りを狙っているように見える。

 あのあたりならセーヌ川を行き来する観光遊覧船のコースからは外れていたと思うから、眩しい光の放射を受けることもないだろう。

 結構いいかもしれないこの案、さてどうなるかな。

 

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2014年7月 2日 (水)

集団的自衛権 閣議決定

 ぼくは再軍備派である。国を守るための力を持っていない独立国家なんてありえないと信じている。

 然るにそのぼくを以て、いやそうだからこそ、この閣議決定は許すことができない。
 こんな無茶なことしてしまったからには、もう「正しい再軍備」はできなくなってしまったと思えるからだ。

 先ず第一に、本件をゴリ押しする我らが首相安倍サンの基盤である現在の衆議院には、正当性がない。

 先の衆院選での一票の格差に対し全国で16件の訴訟が提起され、高裁段階では全て違憲判決、最高裁でも「違憲状態」の判断が下されている。

 「違憲格差」地域分の当選者を数え直したらどうなるかまでは未確認ではあるが、仮に過半数議席が覆らないにせよ、カタチは整っていない、そういった中での、国の根幹である憲法に対する挑戦なのだ。

 いわゆる「民主主義」の「カタチ」を無視したこのていたらくで中共や北朝鮮を嗤えば、「おまえらだって」と嘲り返されるだけだろう。

 二つ目に、「条文なんて、解釈を変えりゃなんとでもなる」という、その態度。

 憲法というのは、よしんばそれが敗戦後に占領国から押しつけられたものであるにせよ、為政者の勝手な暴走を止める最後の砦であったはず。

 内容に不服があるのなら、正当な手段を以て改変しなければならない。他の国ではちゃんと手続きをとって憲法を改正している。現在のフランスが第五共和制と呼ばれるのは、憲法を五回変えてきたという証左なのだ。

 そういう風に本来金科玉条とせねばならない、国体の根幹に関わる約束事を「本文変えるのジャマくさいから、解釈変更」だけでおっけー!って。

 あなたが周辺国のどこかの国の為政者であったなら、そんなポリシーのない無節操な国、信用します?

 しかも、この「閣議決定全文」、前文だけでも、とんでもなくツッコミどころ満載。

 たとえば (引用元:http://www.47news.jp/47topics/e/254916.php

 一方、日本国憲法の施行から67年となる今日までの間に、わが国を取り巻く安全保障環境は根本的に変容するとともに、さらに変化し続け、わが国は複雑かつ重大な国家安全保障上の課題に直面している。

 国連憲章が理想として掲げたいわゆる正規の「国連軍」は実現のめどが立っていないことに加え、冷戦終結後の四半世紀だけをとっても、グローバルなパワーバランスの変化、技術革新の急速な進展、大量破壊兵器や弾道ミサイルの開発および拡散、国際テロなどの脅威により、アジア太平洋地域において問題や緊張が生み出されるとともに、脅威が世界のどの地域において発生しても、わが国の安全保障に直接的な影響を及ぼし得る状況になっている。

 さらに、近年では、海洋、宇宙空間、サイバー空間に対する自由なアクセスおよびその活用を妨げるリスクが拡散し深刻化している。もはや、どの国も一国のみで平和を守ることはできず、国際社会もまた、わが国がその国力にふさわしい形で一層積極的な役割を果たすことを期待している。

 「重大な国家安全保障上の課題に直面している」と宣言するからには、ここで(北朝鮮ではなく)中共をはっきりと敵国と名指しし、挑発しているようなものだ。

 「グローバルなパワーバランス」という、一見分かったようで実は何一つ具体的なものを指していない言葉を使うのは、相手を韜晦しようとする輩(やから)の常套手段で、それはええとしても、「弾道ミサイル」「国際テロなどの脅威」が、アジア太平洋地域の「問題や緊張」を生み出しているというのだが、 「それとともに」

 「脅威が世界のどの地域において発生しても、わが国の安全保障に直接的な影響を及ぼし得る状況になっている。」という前後の繋がりが、よー分からん。

 「脅威」たるものが世界のどこで起こっても、我が国に「直接的な影響を及ぼし得る」ってのは、さーて、どーゆー意味であろうか。ここの意味は深いなー。

 「・・・自由なアクセスおよびその活用」を妨げているのは、米国も同じーーあ、米国は表面上は妨げてませんね。盗聴して密かに対策を練っているだけで。

 「国際社会」が武力を以て、「わが国がその国力にふさわしい形で一層積極的な役割を果たすことを期待している」という報道は、寡聞にして知らない。

 むしろ、「日本はフランスやオランダやイギリスやアメリカを追っ払ってくれたので感謝してはいるが、おおぴらに軍事大国になるのは、なあ」と猜疑心を深める東南アジアの国が増える危惧がある。

 キリがないからこのへんで揚げ足取りは止めるが、安倍サンがそないに強気に出られるのは何故だろう。

 太平洋戦争後、米国の支配者たちは日本が本格的に軍備するのを極端に警戒していたはずだ。その結晶が憲法第九条(米国政府の総意ではなく思想の偏った一部の占領軍将校によるものだとの説もある)。

 なのに、少なくとも日本のマスコミ報道からは、安倍サンの姿勢に対する米国政府の「不快感」は伝わってこない。

 てことは、逆に、積極的に後押しされているなjないかなーという見方は、的外れでも無かろう。

 いや、的外れかも知れない。

 実際のところ、彼は背中に銃を突き付けられているのかも知れない。

 もしそうだとするなら、それはなんでやろーな~

 って、お気楽に言える状況ではないのではないか。

 そういうハテナを持って全文を初めから読み直してみると、あら不思議、すらすらと読めてしまう。

 あな恐ろしや。

 

 

 

 

 

 

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