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2014年7月 2日 (水)

集団的自衛権 閣議決定

 ぼくは再軍備派である。国を守るための力を持っていない独立国家なんてありえないと信じている。

 然るにそのぼくを以て、いやそうだからこそ、この閣議決定は許すことができない。
 こんな無茶なことしてしまったからには、もう「正しい再軍備」はできなくなってしまったと思えるからだ。

 先ず第一に、本件をゴリ押しする我らが首相安倍サンの基盤である現在の衆議院には、正当性がない。

 先の衆院選での一票の格差に対し全国で16件の訴訟が提起され、高裁段階では全て違憲判決、最高裁でも「違憲状態」の判断が下されている。

 「違憲格差」地域分の当選者を数え直したらどうなるかまでは未確認ではあるが、仮に過半数議席が覆らないにせよ、カタチは整っていない、そういった中での、国の根幹である憲法に対する挑戦なのだ。

 いわゆる「民主主義」の「カタチ」を無視したこのていたらくで中共や北朝鮮を嗤えば、「おまえらだって」と嘲り返されるだけだろう。

 二つ目に、「条文なんて、解釈を変えりゃなんとでもなる」という、その態度。

 憲法というのは、よしんばそれが敗戦後に占領国から押しつけられたものであるにせよ、為政者の勝手な暴走を止める最後の砦であったはず。

 内容に不服があるのなら、正当な手段を以て改変しなければならない。他の国ではちゃんと手続きをとって憲法を改正している。現在のフランスが第五共和制と呼ばれるのは、憲法を五回変えてきたという証左なのだ。

 そういう風に本来金科玉条とせねばならない、国体の根幹に関わる約束事を「本文変えるのジャマくさいから、解釈変更」だけでおっけー!って。

 あなたが周辺国のどこかの国の為政者であったなら、そんなポリシーのない無節操な国、信用します?

 しかも、この「閣議決定全文」、前文だけでも、とんでもなくツッコミどころ満載。

 たとえば (引用元:http://www.47news.jp/47topics/e/254916.php

 一方、日本国憲法の施行から67年となる今日までの間に、わが国を取り巻く安全保障環境は根本的に変容するとともに、さらに変化し続け、わが国は複雑かつ重大な国家安全保障上の課題に直面している。

 国連憲章が理想として掲げたいわゆる正規の「国連軍」は実現のめどが立っていないことに加え、冷戦終結後の四半世紀だけをとっても、グローバルなパワーバランスの変化、技術革新の急速な進展、大量破壊兵器や弾道ミサイルの開発および拡散、国際テロなどの脅威により、アジア太平洋地域において問題や緊張が生み出されるとともに、脅威が世界のどの地域において発生しても、わが国の安全保障に直接的な影響を及ぼし得る状況になっている。

 さらに、近年では、海洋、宇宙空間、サイバー空間に対する自由なアクセスおよびその活用を妨げるリスクが拡散し深刻化している。もはや、どの国も一国のみで平和を守ることはできず、国際社会もまた、わが国がその国力にふさわしい形で一層積極的な役割を果たすことを期待している。

 「重大な国家安全保障上の課題に直面している」と宣言するからには、ここで(北朝鮮ではなく)中共をはっきりと敵国と名指しし、挑発しているようなものだ。

 「グローバルなパワーバランス」という、一見分かったようで実は何一つ具体的なものを指していない言葉を使うのは、相手を韜晦しようとする輩(やから)の常套手段で、それはええとしても、「弾道ミサイル」「国際テロなどの脅威」が、アジア太平洋地域の「問題や緊張」を生み出しているというのだが、 「それとともに」

 「脅威が世界のどの地域において発生しても、わが国の安全保障に直接的な影響を及ぼし得る状況になっている。」という前後の繋がりが、よー分からん。

 「脅威」たるものが世界のどこで起こっても、我が国に「直接的な影響を及ぼし得る」ってのは、さーて、どーゆー意味であろうか。ここの意味は深いなー。

 「・・・自由なアクセスおよびその活用」を妨げているのは、米国も同じーーあ、米国は表面上は妨げてませんね。盗聴して密かに対策を練っているだけで。

 「国際社会」が武力を以て、「わが国がその国力にふさわしい形で一層積極的な役割を果たすことを期待している」という報道は、寡聞にして知らない。

 むしろ、「日本はフランスやオランダやイギリスやアメリカを追っ払ってくれたので感謝してはいるが、おおぴらに軍事大国になるのは、なあ」と猜疑心を深める東南アジアの国が増える危惧がある。

 キリがないからこのへんで揚げ足取りは止めるが、安倍サンがそないに強気に出られるのは何故だろう。

 太平洋戦争後、米国の支配者たちは日本が本格的に軍備するのを極端に警戒していたはずだ。その結晶が憲法第九条(米国政府の総意ではなく思想の偏った一部の占領軍将校によるものだとの説もある)。

 なのに、少なくとも日本のマスコミ報道からは、安倍サンの姿勢に対する米国政府の「不快感」は伝わってこない。

 てことは、逆に、積極的に後押しされているなjないかなーという見方は、的外れでも無かろう。

 いや、的外れかも知れない。

 実際のところ、彼は背中に銃を突き付けられているのかも知れない。

 もしそうだとするなら、それはなんでやろーな~

 って、お気楽に言える状況ではないのではないか。

 そういうハテナを持って全文を初めから読み直してみると、あら不思議、すらすらと読めてしまう。

 あな恐ろしや。

 

 

 

 

 

 

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