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2015年2月 2日 (月)

上腕骨近位端骨折 続きの続き

 この話題は前回で打ち止めにしようとおもってたけど、自分なりに興味深いので。

 ものすごく不遜な言い方で恐縮だけど、つづめて言えば、体のどこか一部が健常人と比べて不自由な人の不便さが、自分の場合はほんの一部ではあるというものの、しみじみよく分かった。

 たかが利き腕ではない左腕が不自由になっただけの話なんだけど、それでも…

 トイレットペーパーをうまく切れない。
 顎で押さえながら切れば良いよと教えてくれた奴がいた。なるほど。

 新品ペットボトルの蓋を開けられない
 開けられないわけでもないけど、股に挟んだり、それなりの苦行が伴う。

 手提げ鞄を持てば、もうそれ以上ほかのものを持つことができない
 当たり前です。せやけどここに「雨の日」というファクターがひとつ加わると、定期券が「タッチ・ピッ・OK」みたいなICカードではなくスロットを通すタイプだと、駅の改札口で難儀。

 更に難儀なのが、風呂。

 固定した位置から腕を動かそうとすると激痛が走る。そこをごまかしながら時間を掛けて脱衣する。素っ裸になったその後の左手は三角巾が支えてくれるわけでなし、当然右手でこれを支えなければならない。言ってみれば両手を胸の前で交差したような状態なので、バランスをとりにくい。それでもようよう湯船に浸かることができたが最後、この不自由なバランス感覚で洗い場に再び出て体を洗う気は到底起こらん。

 窮鼠猫を噛むっちゅーか、結局ぼくは湯船の中で体を洗うという荒技を選んだ。荒技と言うても、フランス滞在中はそういう入浴法しかなかったから慣れていないわけではない。ただまあ、和式の風呂でそれは、ちょっとなあ という心理的バリアを乗り越えたというだけのことではあるが。

 そんな不自由さを託(かこ)つ身ではあるが多少の拾いものもある。

 ほんの些少ではあるけれど、身体と対話するようになった。

 実は、左腕骨折より辛いのは、多分打ち所が悪かったのだろう、胸部から腹部へかけての痛み。

 横たわろうとすると胸から腹部にかけて激痛が走る。仰臥状態から起き上がろうとすると、これまたとんでもない痛みが走るし、くしゃみすらままならない。

 等々で、動作は万事のろくなる。

 のろのろとした動作であるから、自然、体の動きを観察することになる。階段をゆっくりゆっくり上り下りしながら、ほうほうなるほど、筋肉というものはこういう具合に動いていたのかと、新たな発見がある。

 その負荷をどのようにして軽減しようかと考えることができるのも、これまた一つの楽しみというもの。

 甲野善紀氏の言う身体との対話の根本部分が見えたような気がする。

 

 

 上腕骨近位端骨折

 上腕骨近位端骨折 (続き)

 上腕骨近位端骨折 続きの続き

 上腕骨近位端骨折 (4)

 上腕骨近位端骨折 (5)

 上腕骨近位端骨折 その後

 長期間の片腕固定

 上腕骨近位端骨折 リハビリ

 上腕骨近位端骨折 リハビリ 2

 上腕骨近位端骨折 リハビリ 3

 

 

 

 

 

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