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2016年9月18日 (日)

フランス Journée du patrimoine 先祖伝来家宝の日

 ”patrimoine”という単語にぴったり来る訳語を、昔から見付け得ないでいる。
 「遺産」というのが一番無難なのだろうけど、遺産と言い切るとなんだかぼくにとっては、今は直接の役に立たないような語感がある。
 それで苦し紛れに「先祖伝来家宝」と訳してみた。

 フランスでは年に一度、普段は一般人が入ることのできない場所を公開している。今年は9月17日、18日の二日間がそれに当てられた。
 例によってFR2より。

Jours_de_patrimoine001

 「警戒態勢の日」と銘打たれている。

Jours_de_patrimoine01

 フランス全土で公開される場所は17,000箇所に及び、延べ1200万人がこれらの「patrimoines」を訪れたという。

Jours_de_patrimoine002

 昨今のご時世に鑑み、街中では厳重な警戒態勢。

Jours_de_patrimoine02_sorbonne

 パリの大学群の一つ、ソルボンヌ校舎。普段は学生しか入れない。
 こんな立派な講堂で講義を受けるなら、学ぶ方も身を入れんといかんなあという気になるのではなかろうか。

 お歳を召したおばちゃん達が席に座って嬉しそうに「雰囲気だけ味あわせてもろてんねん」と言うておられた。

Jours_de_patrimoine03_locomotive

 Haute-Loireでは、この日は特別に蒸気機関車が運行。

Jours_de_patrimoine04_locomotive

 Jours_de_patrimoine05

 ストラスブールの裁判所。
 「Lieux de pouvoir(権力の場所)」という表現が出てきたところを見ると、公権力の偉容を人民に見せつけるという意図もあるのではなかろうか。

Jours_de_patrimoine06

 この混雑は、エリゼ宮(大統領官邸)の入場を待つ人々。行列は600mに及ぶ。FR2の今回の放送ではそうと言わなかったが、ここは毎年一番人気だと思う。入場するに当たって超厳重警戒態勢であったのは言うまでもない。

 乗り物みたいなのは別にして、就中(なかんずく)昔の権力者の構築物は、庶民から巻き上げたゼニで築き上げられたもの。それ故カネに糸目は付けない結構なのだから、目を見張るほどに素晴らしいのは当然だろうなあ。

 公権力が贅沢極まりない場所に棲息しているのを正当化するのにこの催しは役立っているんのではなかろうか、と考えるのは僻目(ひがめ)だろうか。

 先の戦争の敗戦で江戸の大名屋敷は灰燼に帰し、地方の庄屋様は零落してしまった。
 そういった屋敷が今でも多数残っていれば(幾つかそういう場所はあるけど)、同じような催しが日本でもできたのではないかと、ちょっと残念に思う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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