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2017年3月25日 (土)

松岡正剛の千夜千冊 362夜 小学生の俳句歳時記

 昔、「がっがっが鬼のげんこつ汽車がいく」という小学生の俳句に腰を抜かしたことがある。

 という冒頭部分を読んで、ぼくも腰抜かした。
 なんだ、こりゃー!ひっくり返りそうになった。 小学生の感性というのは凄い。

 以下、そのページに掲載されていた俳句の抜粋。

 まいおちる木の葉に風がまたあたる

 ねこの耳ときどきうごく虫の夜

 座禅会むねの中までせみの声

 風鈴に風がことばをおしえてる 

 ぶらんこを一人でこいでいる残暑

 なのはなが月のでんきをつけました

 転校の島に大きな天の川

 水まくらキュッキュッキュッとなる氷

 かっこうがないてどうわの森になる

 星を見る目から涼しくなってくる

 いなごとりだんだんねこになるわたし

 夏の日の国語辞典の指のあと

 墓まいり私のごせんぞセミのから

 あじさいの庭まで泣きにいきました

 話してる文字が出そうな白い息

 えんぴつが短くならない夏休み

 秋のかぜ本のページがかわってる

 ちょうど楠本憲吉の「俳句のひねり方」を読んでいたところで、そこには文語体の方が俳句らしい表現になるとあった。それには同意するんだけど、口語体で、しかも「ひねり」なしでここまで表現できるんだと感動しきり。

 完璧に完成している句もあるけど、仰天したのは「かっこうが・・・」。これ、凄い。
 「いなごとり・・・」も情景がまざまざ。

 田舎で育ったぼくはこれらの句に激しくノスタルジーを揺さぶられるのだけれど、大都会の真ん中で育ってる今どきの子どもたち、この感動を共有できるんかなぁ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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