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2017年5月16日 (火)

フランス大統領選 2

 前回のフランス大統領選では、最右翼候補だった社会党のドミニク・ストロス=カーンが選挙直前のセックス・スキャンダルをでっち上げられて失脚した。
 そこで社会党内で急遽浮上したのが前大統領のオランドだった。

 当時サルコジが再選に意欲満々だったが、サルコジはもぉアカン!という消去法空気の中でオランドがフランス国大頭領とあいなった。

 今回の大統領選、マリーヌ・ル・ペンが最終候補にまで残ったんだが、彼女の親父さん、ジャン・マリ・ルペンも決選投票まで残った経歴の持ち主である。

 その時はフランスの「有識者」がこぞって、「移民排斥、ユダヤ人虐殺なんて大したこっちゃないてなことを標榜するル・ペンなんかが大統領になったらフランスの羞じや。シラクがエエとは言わんが、まだましや!」 と、消去法でシラクに風が吹いたという経緯があった。

 今回の大統領選でマリーヌ・ル・ペンが選出されることはなかろうとぼくは思ってはいたけど、「露ほどにも」とまでは言わない。

 方やロスチャイルド銀行出身という超エリートの身でありながら、何故か社会党に籍を置いていたマクロン、方や「あんた、ホンマにそれ、やれまっか?どないして?」の公約を掲げるマリーヌ。

 白票ムーブメントが湧きあがったのも宜(むべ)なるかなであるが、今回も「消去法」で若きマクロンがフランス国大頭領となった。

 若輩者がリーダーになるのは、西欧社会では珍しいことではないが、民間会社で大学校出たての者がいきなり管理職に就くのはアリとしても、いきなり社長ってのは、どやろ。マクロンの場合、39歳だから「小僧」というわけでもないが。

 マリーヌは多分落選してほっとしてることだろう。まかり間違って大統領なんかになっても、議会運営できる基盤を持っているわけではない。日本のマスコミは「大統領選では大差を付けてマクロン」と報じたが、得票率で言えば、マリーヌは三分の一の支持を得たことになる。今後彼女の重みは増すだろうし、それこそが狙いだったと言えるのではないか。

 一方マクロンとて、六月の衆院選でどれだけ手勢を確保できるか予断を許さない。

 民主党が政権を執った頃を思い出す向きもあろうが、日本と決定的に違うのは、フランスの政治家はあらゆる場所で時期に応じて明確な所信表明をなさねばならないということ。そして、国民はその発言を注視していること。

 フランスという国は、単なる「民族集結による雰囲気的な統合」ではなく、今でも実験的な人工共同体を目指している。

 

 

 

 

 

 

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