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2017年8月 4日 (金)

人工知能は遺伝子(プログラム)と子育て(データインプット)で育つ

 笑えた。
 中共のweb大手、騰訊(テンセント)が人工知能(AI)チャットプログラムを公開したところ、このボットが共産党批判を展開したという。

ユーザーが「共産党万歳」と書き込んだところ、AIは「かくも腐敗して無能な政治にあなたは『万歳』ができるのか」などと反論した。(等々)
(産経web http://www.sankei.com/world/news/170803/wor1708030008-n1.html) 

 マイクロソフトの「Tay」と名付けられたチャット・ボットも同じような騒ぎを起こした。公開後間もなく、ヘイトメッセージやナチス礼賛を紡ぎ出すようになり、一日も経たないうちに閉鎖に追い込まれている。

 双方手口は至ってシンプル。特定の文章を大量に「AI」に流し込めば良いだけで、それに気付いた一部ユーザーが随分熱心にこれらのボットを「教育」したと推察される。

 つまり、プログラムは正しく組まれていたわけで、ここから先、「教育」の結果をどう「成果」として表現させるか、プログラマーにとって多分そう難しくはない課題。反応すべき方向付けをしてやれば良いだけだ。

 と言うより、web上のメッセージを解析して、それに応じた偽ニュースを流す手法は既に確立されている。先日の米国大統領選挙期間中にも既にそれらは活躍していたようだ。

 facebookやTwitterで無防備に垂れ流され続けいる大量のメッセージは、そういった方向付けを目論むボットの格好の「食事」となっているのだろう。

 片時もスマホを手放さないSNS中毒者達は、自分が今所属している「群れ」は自分で選択したものだと信じている。だから、それらの「群れ」の中で交わされる文脈に沿ったメッセージであれば、受け入れる準備は潜在的にできている。
 そういった人々を扇動するのに、もはや大した労力は必要ない。

 情緒的な短文メッセージ交換や”like (いいね!)”ボタンの発明は、大衆扇動のための下地づくりであった、とまで断じるのは行き過ぎなのかも知れない。

 が、少なくとも結果として、これらの仕組みは、洞察と思考の面倒さに背を向け、脊髄反射的に反応する人々を効率よく且つ大量に育てている。

 経済的貧困層を膿み出している現代社会において、思考的貧困層もまた、密かに作られつつあるような気がする。

 

 

 

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